吉田圭秀

吉田圭秀

吉田圭秀（よしだ よしひで、1962年10月30日 - ）は、日本の陸上自衛官。第7代統合幕僚長。

経歴

東京都出身。筑波大学附属駒場高等学校を経て、1986年3月に東京大学工学部都市工学科を卒業。同月、陸上自衛隊に入隊した。1佐までは普通科を専門としていた。

2017年8月8日、陸将に昇任し、第8師団長に就任。2019年8月23日には、第38代北部方面総監に就任。北部方面総監としての統率方針は「先進作戦集団として使命を完遂する」であり、要望事項として「一、国を守る気概、一、即動・強靭、一、チーム北海道」を掲げた。

2020年4月15日、第4代陸上総隊司令官に就任。この際の統率方針は「戦略の具現と作戦の完遂」であった。2021年3月26日には、第38代陸上幕僚長に就任。一般大学卒業者としては、昭和末期から平成初頭にかけての旧軍出身者と防衛大学校出身者との間を埋めるという目的を含めても、33年ぶりの幕僚長就任となった。また、内閣官房内閣審議官（国家安全保障局）経験者、陸上総隊司令官経験者としては初の陸上幕僚長就任となった。

2023年3月22日の閣議で、同年3月30日付で統合幕僚長に任命される人事が了承・発令された。防衛大学校出身者以外が制服組トップの統合幕僚長に就任するのは初となる。

人物

大学生時代、国の仕事に携わりたいと考えていた際に、総合安全保障研究のレポートを目にしたことがきっかけで、陸上自衛隊への入隊を決意。陸上自衛隊幹部候補生学校に入校した。

原隊である第26普通科連隊では、現場経験がない中で第1中隊の小銃小隊長として、年上の部下たちに支えられながら成長した。特に、陸曹たちが若い幹部を育てるという気風があり、公私共に助けられたという。この3年半の経験を通じて、隊員との絆の大切さを学び、それが現在の仕事の原動力となっていると語っている。

年表

1986年3月：東京大学工学部都市工学科卒業、陸上自衛隊幹部候補生学校入校、陸曹長に任官
1987年3月：第26普通科連隊
1990年8月：防衛大学校
1992年3月：普通科教導連隊
1993年8月：陸上自衛隊幹部学校指揮幕僚課程（39期）
1995年8月：外務省へ出向、北米局日米安全保障条約課
1997年8月：第34普通科連隊中隊長
1998年8月：陸上幕僚監部人事部補任課
2000年3月：陸上幕僚監部装備部装備計画課、7月：2等陸佐昇任
2003年3月：陸上幕僚監部防衛部防衛課
2005年3月：1等陸佐昇任、8月：陸上自衛隊幹部学校付（入所：防衛研究所一般課程）
2006年8月4日：陸上自衛隊研究本部研究員
2007年4月1日：陸上幕僚監部防衛部防衛課業務計画班長
2009年3月24日：第39普通科連隊長兼弘前駐屯地司令
2010年3月29日：陸上幕僚監部防衛部防衛課長
2011年8月5日：陸将補昇任
2012年3月30日：統合幕僚監部報道官
2013年8月22日：西部方面総監部幕僚副長
2015年8月4日：陸上幕僚監部防衛部長。即日内閣官房へ出向。内閣事務官兼陸将補。内閣官房内閣審議官（国家安全保障局）・併任 内閣官房副長官補付
2017年8月8日：陸将昇任。第8師団長
2019年8月23日：第38代北部方面総監
2020年4月15日：第4代陸上総隊司令官
2021年3月26日：第38代陸上幕僚長
2022年4月5日：米国政府よりレジオン・オブ・メリット勲章が授与
2023年3月30日：第7代統合幕僚長に就任
2024年10月30日：定年延長（6か月）、12月17日：フランス政府からレジオンドヌール勲章オフィシエを受章

栄典

レジオン・オブ・メリット・コマンダー - 2022年4月5日
レジオンドヌール勲章・オフィシエ - 2024年12月17日

脚注

統合幕僚監部の組織 | 統合幕僚監部
統合幕僚長のメッセージ | 統合幕僚監部

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