同志社グリークラブ

同志社グリークラブ

同志社グリークラブは、同志社大学の学生で構成される男声合唱団であり、1904年に設立されました。この合唱団はその重厚で力強い歌声が高く評価されており、関西学院グリークラブと並ぶ存在として、過去には合唱コンクールでの常連優勝者でもありました。

歴史

この団体の起源は1904年にさかのぼり、当初は聖歌隊としての活動をしていましたが、1911年に片桐哲の指導のもと、現名称の「同志社グリークラブ」として改革されました。1935年には60周年記念として、ヘンデル作曲の「メサイア」を約3時間にわたり日本で初めて通し演奏しました。この演奏は栄光館で行われ、その会場は国の登録文化財に認定されています。

1940年には、当時英語が禁止されていた戦時中に神学部講師の森本芳雄が歌詞を日本語に訳し、演奏を継続することができました。戦後は1946年に第3回の「メサイア」演奏会を行い、1957年から1964年には人材難のため活動が一時中断しましたが、その後は復活し、年度末の締めくくりとなる演奏会を毎年開催しています。

1974年には名誉ある長井賞を初受賞し、その後2005年にも再度この賞を受けています。また、同志社大学創設者である新島襄の生誕150年にあたる1993年には、学生やOB約220人が新島が学んだアーモスト大学への訪問を実現しました。さらに2011年には同志社国際学院開校式において小椋佳の作曲による校歌を披露しました。

この合唱団は、1948年から全日本合唱コンクール全国大会に参加しており、初回から第10回までに3度の優勝を果たしました。しかし、その後長い間大会から離れていましたが、2000年代に再び出場し、全国大会でも好成績を収めています。

ディスコグラフィー

同志社グリークラブは、東芝EMIより「合唱名曲コレクション」シリーズを発表し、多数の合唱曲を収録しています。特に、多田武彦作曲の作品が多く扱われており、さまざまなテーマのアルバムが存在します。これには、清水脩作曲の「山に祈る」や福永陽一郎編曲の楽曲なども含まれ、合唱音楽の発展に寄与しています。

主な初演作品

また、この団体は多くの作品の初演を行い、池辺晋一郎の「GLORIA」や多田武彦の「雪と花火」など、新しい合唱作品の発表の場ともなっています。

OBの活躍

同志社グリークラブは、多くの優秀なOBを輩出しており、その中には名指揮者や作曲家、音楽評論家が含まれます。特に浅井敬壹は、1963年にアマチュア合唱団「京都エコー」を設立し、1999年には全日本合唱コンクールで20年連続金賞を獲得し、その名を轟かせました。その他にも、大中寅二や日下部吉彦なども同団体の出身者として著名です。

まとめ

同志社グリークラブは、長い歴史と数々の実績を持ち、合唱音楽の中で重要な存在とされている男声合唱団です。今後もその伝統を引き継ぎながら、さらなる音楽活動を展開していくことでしょう。

もう一度検索