名倉栞

名倉 栞（なぐら しおり）について

名倉栞は、1893年11月23日に東京で生まれ、1953年11月7日に亡くなるまで、日本陸軍の中将として数々の軍歴を残してきました。彼は、陸軍士官学校の26期生として1914年に卒業し、同年の12月に歩兵少尉に任官しました。自身の歩みは、陸軍の中枢での重要な役割を担うことに繋がっていきます。

軍歴の始まり

名倉は、1924年11月に陸軍大学校の36期を卒業し、その後は陸軍歩兵学校に配属されました。この時期に彼は、軍人としての基盤をしっかりと築いていきました。そして、1938年には歩兵大佐に昇進し、独立歩兵第1連隊長として大きな責任を担うことになります。同年の10月には、第19師団の参謀長としてさらなる道を歩み始めました。

太平洋戦争とその隊務

1940年には少将に昇進し、公主嶺陸軍戦車学校の幹事となり、1941年10月には第20軍の参謀長として太平洋戦争を迎えることになります。この役割は、戦局に直接影響を与える重要なポジションであり、名倉はその責任を全うしました。

1942年9月に公主嶺戦車学校の校長に就任し、同校が四平陸軍戦車学校と改称した後もその職にあり続けました。1943年3月には教導戦車旅団長も兼務し、精力的に指導にあたりました。1944年6月に中将に昇進し、7月には戦車第4師団長に親補されます。この時期、彼は千葉県での本土決戦の準備を進めていましたが、戦局は想定外の方向へ進んでいきます。

終戦と戦後の活動

1945年8月12日、戦車第4師団長を一時退くものの、戦後の混乱の中で16日には再びその職に就き、戦後処理に対応することとなりました。名倉は、終戦を迎えた後の日本陸軍の再編成においても重要な役割を果たしました。しかし、1947年11月28日、公職追放仮指定を受け、戦後の一般生活へと移行することとなります。

影響と評価

名倉栞の軍歴は、彼自身の出発点から陸軍の要職に至るまで、様々な経験を積んだものであり、当時の日本陸軍において重要な人物の一人であったことは間違いありません。彼の業績については、福川秀樹の『日本陸軍将官辞典』や、外山操編の『陸海軍将官人事総覧 陸軍篇』といった文献を通じて詳しく知ることができます。名倉は、国に対して尽力した軍人として後世に語り継がれる存在です。

もう一度検索