名古屋臨海鉄道昭和町線

昭和町線について

昭和町線（しょうわまちせん）は、愛知県名古屋市南区の東港駅から港区の昭和町駅までを結ぶ、名古屋臨海鉄道の鉄道路線です。この路線は主に化学薬品や工業製品の輸送に利用され、愛知県道55号名古屋半田線との交差地点には踏切信号が設置されています。

路線の基本データ

昭和町線の全長は1.1kmで、起点となる東港駅から終点の昭和町駅までの区間を含む2駅が設置されています。線路の軌間は1067mmで、全線が単線のため複線区間はありません。さらに、電化区間がないため、すべての運行はディーゼル機関車などの非電化運行となります。閉塞方式にはスタフ閉塞式が導入されています。

運行形態の変遷

2009年3月にはダイヤ改正が行われ、定期列車の運行が終了しました。その後、臨時の貨物列車が設定されましたが、実際の運転は行われていないため、形式上の運行となっています。2009年以前は、化学薬品の輸送を目的とした定期専用貨物列車が1日2本運行されていました。この時期に、コンテナ車やタンク車が昭和町駅から東港駅へと輸送され、特に苛性ソーダはタキ7750形で運ばれていました。2009年3月12日以降、この輸送はタンクローリーに変更され、川崎貨物駅への苛性カリの輸送も名古屋南貨物駅から行われるようになりました。さらに、かつては液化塩素やトリクロロエチレン、セメント、鋼材など多種多様な貨物が運ばれていました。

昭和町線の歴史

昭和町線は愛知県営の専用鉄道を起源としており、その運行は名古屋鉄道に委託されていました。当初、この路線は名鉄築港線の構外側線として利用されていましたが、名古屋臨海鉄道の設立により、運営が同社に移されました。

• - 1965年：名古屋臨海鉄道に移管され、昭和町線として開業。
• - 2009年：定期列車の運行が消滅。
• - 2015年：営業が休止。

このように、昭和町線は名古屋市の産業の発展とともに歩んできた路線であり、工場向けの貨物輸送が主要な役割を果たしてきました。現在は営業を休止していますが、過去には多くの重要な貨物がこの路線を利用して輸送されていました。今後の動向が注目されます。

駅一覧

• - 東港駅（0.0km）
• - 昭和町駅（1.1km）

また、関係文献として『2024 貨物時刻表』や名古屋臨海鉄道による『十五年のあゆみ』、国土交通省の『鉄道要覧』などがあります。

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