名川町

名川町の概要

名川町（ながわまち）は、青森県三戸郡の中央南部に位置していました。2006年1月1日に南部町と福地村と合併し、新たに南部町が誕生したため、この町は廃止されました。

地理

名川町の地形は主に平坦で、馬渕川の近くに多くの住民が暮らしています。西南部には名川町の象徴である名久井岳がそびえており、自然の美しさに囲まれています。また、名川町は青森県の中でも比較的温暖な気候を持ち、冬季の積雪量は最大で30cm程度と少量です。

歴史

名川町の歴史は、1889年4月1日の町村制施行にさかのぼります。この日には、上名久井村、下名久井村、平村、高瀬村、法光寺村、鳥舌内村、鳥谷村が合併し、名久井村が誕生しました。さらに、釼吉村、虎渡村、斗賀村が合併して北川村が形成されました。1955年7月29日には名久井村と北川村が統合され、名川町が設立されました。

その後、2005年3月17日に南部町と福地村と新設合併を申請し、2006年1月1日に正式に合併して南部町へと移行しました。

行政

名川町の町長は工藤祐直氏が務め、議会には18名の議員が在籍しています。政治の分野では、共産党から1名と無所属の議員が17名を占めています。

産業

名川町の主な産業は農業で、この地域では特にサクランボが重要な作物として位置づけられています。青森県内でも最も多くのサクランボが生産され、町の特産品として広く知られています。サクランボを中心とした地域活性化の取り組みも行われており、農業生産の振興に力を入れています。


主な農産物としては、サクランボのほか、リンゴなどの果樹栽培も行われています。この地域の農業は、地元の経済を支える重要な要素となっています。

地域の施設

名川町には、三戸警察署の管轄下にある名川警察署、名川郵便局や上名久井郵便局といった公共施設が存在していました。教育機関としては、青森県立名久井農業高等学校、名川町立名川中学校やいくつかの小学校がありました。廃校となった学校も数校あり、教育環境が変化したことを物語っています。

交通

交通の便は良く、青い森鉄道の剣吉駅が主要な鉄道駅です。また、南部バスやながわ里バスの路線が通じており、国道4号および国道104号などの主要道路も整備されています。

観光

名川町には多くの観光スポットがあります。旧跡である白華山法光寺は、1279年に開基された歴史ある寺院です。また、名川チェリーセンターやドライフラワーセンター、そばの里けやぐなどが観光名所として人気です。

出身有名人

名川町出身の有名な人物として、プロ野球選手の根市寛貴が挙げられます。彼は読売ジャイアンツ、近鉄バファローズ、東北楽天ゴールデンイーグルスに在籍していました。

名川町はその歴史や豊かな自然、農業を通じて、地域の魅力を育んできた町でしたが、2006年にその名を消し、新しい南部町の一部として再構成されました。

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