后里区

后里区（ホウリー/こうり-く）は、台湾中西部に位置する台中市の市轄区の一つです。地理的には台中市の北に位置し、大安渓を挟んで苗栗県と隣接しています。南は大甲渓を隔てて神岡区や豊原区と、西は月眉山を境に外埔区、東は埤頭山を介して東勢区と接しています。区の大部分である約80%は台地で、残りの約20%は丘陵地帯となっています。

地形の特徴として、東北部が高く海抜300mに達しており、南西に向かって緩やかに傾斜し、最低地点では海抜120mとなります。

歴史

后里区の古い呼び名は「内埔」でした。ここは元々、台湾原住民の拍宰海族（パゼヘ族）岸裡旧社の居住地でした。「后里」という地名の由来は、初期に入植した漢人の集落が、原住民の麻薯旧社の背後に位置したことから、「后里」と名付けられたとされています。

歴史を遡ると、清朝初期には后里地区は諸羅県に属していましたが、1731年に淡水庁、1887年には苗栗県へと所属が変更されました。日本統治時代に入ると、1898年に台中県大甲弁務署苗栗三堡に改編され、1920年には台中州豊原郡内埔庄となりました。第二次世界大戦後、1950年に台中県内埔郷となりましたが、屏東県にも同名の内埔郷があったため、1955年に現在の后里郷に改称されました。2010年12月25日には、台中県市合併に伴い直轄市に昇格し、后里区として現在に至ります。

経済

后里区の経済は、農業や観光業が中心となっています。近年では、工業団地も整備されつつあり、多様な産業が発展しています。

行政区

后里区は、複数の里によって構成されています。詳細な行政区画については、公式資料をご参照ください。

歴代区長

历代区長については、公式情報をご参照ください。

教育

教育機関も充実しており、以下のような学校があります。

高級中学

台中市立后綜高級中学

国民中学

台中市立后里国民中学
台中市立后綜高級中学附属国中部

国民小学

台中市后里区内埔国民小学
台中市后里区后里国民小学
台中市后里区月眉国民小学
台中市后里区育英国民小学
台中市后里区七星国民小学
台中市后里区泰安国民小学

特殊学校

国立台中啓明学校

交通

后里区内には、鉄道、バスなどの公共交通機関が整備されており、台中市内や近隣地域へのアクセスも比較的容易です。

観光

后里区には、歴史的な建造物や自然豊かな観光スポットが点在しており、多くの観光客が訪れます。

主な観光スポットは以下の通りです。

台中線震災復興記念碑：1935年に発生した台中地震の復興を記念する碑。
旧山線泰安駅跡：かつての台湾鉄道旧山線の駅舎跡。歴史的な雰囲気が残る。
日月神木：樹齢数百年の巨木。
毘盧禅寺：静寂な雰囲気を持つ禅寺。
后里馬場：乗馬体験ができる施設。
麗寶樂園（旧称 月眉育樂世界）：遊園地とウォーターパークが一体となった総合レジャー施設。
台糖月眉観光工場:製糖工場をリノベーションした観光施設。
后豊鉄馬道：旧鉄道跡を利用したサイクリングロード。
大安渓鉄橋：大安渓に架かる美しい鉄橋。
張連昌サクソフォーン博物館：サクソフォーンに関する展示を行う博物館。

関連項目

台中市
台湾の行政区分
* 台中観光

後里区は、豊かな自然と歴史的背景を持つ魅力的な地域です。観光地としても見どころが多く、訪れる人々に多様な体験を提供しています。

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