吹上町中之里

鹿児島県日置市吹上町中之里

吹上町中之里は、鹿児島県日置市に位置する大字です。かつては阿多郡伊作郷に属し、その歴史は古く中世にまで遡ります。人口は2020年時点で713人、世帯数は319世帯となっています。

地理

日置市の南部に位置し、伊作川の中流域に広がっています。北には吹上町今田や中原、南から東にかけては吹上町和田、南には南さつま市金峰町大野、西には吹上町入来と隣接しています。地域内を国道270号が南北に走り、伊作川が東西に流れるなど、交通の要所でもあります。また、伊作川には湯之浦川が合流しています。

北部に鹿児島県立吹上高等技術専門校があるのが特徴です。

河川

伊作川
湯之浦川

歴史

中之里の成立と中世

中之里は、古くは「中里」と表記され、伊作庄（荘）のうちの名田名でした。文保元年（1317年）の記録には、中里名に関する記述が見られます。

近世の様子

江戸時代には、薩摩国阿多郡伊作郷の一部として位置づけられていました。村高は時代によって変動し、「天保郷帳」では1,157石余りでしたが、「旧高旧領取調帳」では807石余りとなっています。江戸時代には製蝋所が存在し、人口は1,350人、戸数は281戸でした。

町村制施行以降

1889年の町村制施行により、伊作村の大字「中之里」となりました。その後、1922年に伊作村が町制を施行し、伊作町となり、1955年には伊作町と永吉村が合併して吹上町となり、その大字となりました。1999年には、湯之浦字打越の一部が中之里字越田に編入され、一部地域で境界の変更がありました。

2005年に吹上町は、伊集院町、東市来町、日吉町と合併し、日置市が誕生しました。これにより、大字中之里は、日置市吹上町中之里となりました。

施設

教育

鹿児島県立吹上高等技術専門校
1962年に吹上職業訓練所として設立され、その後、吹上専修職業訓練校、吹上高等職業訓練校と改称を経て、1986年に現在の名称となりました。職業能力開発を目的とした県立の施設です。

学区

市立小中学校については以下の通りです。

小学校：日置市立
中学校：日置市立

交通

道路

国道270号が地域内を南北に走っています。

鉄道

地域内には鉄道は通っていません。かつては最寄りの駅として、鹿児島交通枕崎線の伊作駅がありましたが、1984年に廃止されました。

脚注

参考文献

『日本歴史地名体系 47 鹿児島県の地名』平凡社、1998年。
角川日本地名大辞典編纂委員会『角川日本地名大辞典 46 鹿児島県』角川書店、1983年。

関連項目

* 吹上町 ([[鹿児島県)]]

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