呼子港

呼子港（よぶここう）

佐賀県唐津市呼子町にある地方港湾で、佐賀県が管理しています。東松浦半島の北端に位置し、玄界灘に面しています。

歴史と役割

古くから玄界灘の漁業基地として、また周辺離島への重要な中継地としての役割を担ってきました。加部島が天然の防波堤となり、古くから天然の良港として知られています。奈良時代の地誌『肥前国風土記』には、大陸への出口として、呼子港近くの「登望駅」が記されており、古代から大陸との交流における重要な港であったことが伺えます。1970年5月30日には避難港に指定され、港内には避難泊地が設けられています。

現在の状況

2015年度のデータでは、発着数は9,313隻、総トン数は963,017トン、利用客数は502,958人にのぼります。乗船客と上陸客がほぼ同数であることも特徴です。2018年9月16日には、みなとオアシスに登録され、呼子台場みなとプラザを代表施設とする「みなとオアシスよぶこ」として、観光拠点としての役割も担っています。

航路

かつては九州郵船が呼子港と印通寺（長崎県壱岐市）を結ぶ航路を運航していましたが、航路再編により、佐賀県側の発着港は唐津東港に変更されました。現在、呼子港からは、以下の離島航路が運航されています。

小川島航路：呼子港と小川島を結び、川口汽船が1日5往復（冬期平日は4往復）を運航しています。
加唐島航路：呼子港と加唐島を結び、加唐島汽船が1日4往復を運航しています。
松島航路：呼子港と松島を結び、新栄が1日3往復を運航しています。
馬渡島航路：呼子港、名護屋、馬渡島を結び、郵政丸が1日4往復を運航しています。

これらの航路は、各離島の住民にとって重要な交通手段であるとともに、観光客にとっても魅力的なアクセス手段となっています。

まとめ

呼子港は、歴史的に重要な役割を果たしてきただけでなく、現在も漁業、交通、観光の拠点として重要な役割を担っています。みなとオアシスとしての整備も進み、今後ますます多くの人々が訪れることが期待されます。

参考資料

『港湾統計（年報）』国土交通省、2016年
国土交通省九州地方整備局唐津港湾事務所 - 呼子港
* 国土交通省九州地方整備局 - みなとオアシスよぶこ

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