和気郡は、
愛媛県(
伊予国)に存在した
郡です。現在の
松山市の一部に相当する地域を管轄していました。
1878年(
明治11年)に行政区画として発足した当時の
郡域は、現在の
松山市の一部、具体的には概ね以下の地域にあたります。
堀江町
東大栗町
上伊台町以南
大可賀、清住、若葉町、古三津、明神丘、古三津町、久万ノ台、山越、御幸、祝谷各町
下伊台町以北
興居島・
釣島
歴史
近世以降の沿革
和気郡の地域は、
明治初年時点では全域が松山藩の領地でした。「
旧高旧領取調帳」によると、当時の村は以下の通りです。
興居島村
祝谷村
下伊台村
上伊台村
大栗村
権現村
福角村
堀江村
大内平田村
谷村
吉藤村
姫原村
山越村
久万村
長戸村
志津川村
安城寺村
高木村
馬木村
和気浜村
太山寺村
新浜村
古三津村
三津町
1871年(
明治4年)7月14日、
廃藩置県により松山県、
1872年(
明治5年)2月9日に
石鉄県、
1873年(
明治6年)
2月20日には
愛媛県の管轄となりました。
明治初年には、長戸村が分割され、西長戸村と東長戸村が成立しました。
1878年(
明治11年)
12月16日、
郡区町村編制法が
愛媛県で施行され、行政区画としての
和気郡が発足しました。「温泉和気久米
郡役所」が
温泉郡松山二番町に設置され、
温泉郡および久米
郡とともに管轄されました。
1884年(
明治17年)11月には、「風早和気温泉久米
郡役所」が
温泉郡松山榎町に設置され、
温泉郡、風早
郡、久米
郡とともに管轄しました。
1889年(
明治22年)
12月15日、
町村制の施行により、以下の町村が発足しました。これらの町村は、現在では全て
松山市に属しています。
伊台村 ← 下伊台村、上伊台村
堀江村 ← 福角村、堀江村、権現村、大栗村
潮見村 ← 吉藤村[大部分]、谷村、大内平田村、志津川村、姫原村[一部]
御幸村 ← 祝谷村、山越村、姫原村[大部分]、東長戸村[一部]、吉藤村[一部]
久枝村 ← 久万村、西長戸村、東長戸村[大部分]、安城寺村、高木村、姫原村[一部]
和気村 ← 和気浜村、馬木村、太山寺村
新浜村 ← 新浜村[大部分]、古三津村[一部]
興居島村(単独村制)
三津浜町 ← 三津町、新浜村[一部]、古三津村[一部]
古三津村 ← 古三津村[大部分]、新浜村[一部]、
温泉郡山西村[一部]
郡の廃止
1897年(
明治30年)
4月1日、
郡制の施行により、
温泉郡、久米
郡、風早
郡、
和気郡および
伊予郡、下浮穴
郡の一部区域をもって、新たな
温泉郡が発足しました。これにより、
和気郡は同日付で廃止されました。
脚注
[注釈] 参照元資料によっては、村の境界や所属が異なる場合があります。
参考文献
「
角川日本地名大辞典」編纂委員会 編『
角川日本地名大辞典』 38
愛媛県、
角川書店、1981年10月1日。
ISBN 4040013808。
旧高旧領取調帳データベース
関連項目
消滅した
郡の一覧
和気郡 -
岡山県(
備前国)の
郡。
*
伊予和気駅
この記述は、
和気郡の歴史と変遷を理解する上で役立つでしょう。