哀帝 (東晋)

哀帝（あいてい）

哀帝（341年 - 365年）は、東晋の第6代皇帝で、名は司馬丕（しばひ）、字は千齢（せんれい）です。第3代皇帝である成帝の長男として生まれました。

生涯

成帝が崩御した時、哀帝はわずか2歳でした。当時、外戚の庾冰（ゆひょう）は、「国難の時期に幼い君主はふさわしくない」として、司馬丕の帝位継承を阻止し、代わりに叔父の康帝が即位しました。

咸康8年（342年）に琅邪王（ろうやおう）に封じられ、永和元年（345年）には散騎常侍（さんきじょうじ）となりました。永和12年（356年）には中軍将軍（ちゅうぐんしょうぐん）が加わり、升平3年（359年）には驃騎将軍（ひょうきしょうぐん）を拝命しました。

升平5年（361年）、従弟の穆帝（ぼくてい）が後継者を残さずに崩御すると、褚太后（ちょたいこう）の命により即位しました。しかし、成漢征討や洛陽奪回で功績を挙げた桓温（かんおん）や、皇室の長老であり大叔父の会稽王（かいけいおう）司馬昱（しばいく）が実権を握っており、哀帝自身は傀儡に近い状態でした。そのためか、政治を顧みず、仏法を好み、不老長寿を求める長生術に没頭しました。ついには丹薬中毒となり、日常生活が困難になったため、興寧2年（364年）3月からは褚太后が再び摂政を務めることとなりました。

興寧3年（365年）正月には皇后の王穆之（おうぼくし）と死別し、哀帝も同年2月に西堂（せいどう）で崩御しました。享年は25歳でした。弟の司馬奕（しばえき）が帝位を継ぎました。

宗室

后妃

王穆之（哀靖皇后）

子女

1人の男子（庶出、363年 - ?）

脚注

伝記資料

『晋書』巻8 帝紀第8 哀皇帝

関連項目

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