品川埠頭分岐部信号場

品川埠頭分岐部信号場について

品川埠頭分岐部信号場は、東京都港区港南五丁目と品川区東品川五丁目にまたがる場所に位置しています。この信号場は、東京臨海高速鉄道りんかい線において、新木場駅から6.8km、東京テレポート駅から1.92km、天王洲アイル駅から0.95kmの地点にあります。この場所は、りんかい線本線と八潮車両基地への入出庫線が分岐する重要なポイントです。

概要

この信号場では、東京テレポート駅と八潮車両基地を結ぶ入出庫線から、天王洲アイル駅方面の本線が平面で分岐する複線分岐の構造を採用しています。上下線ともに16番片開き分岐器が使用されており、列車の安全な運行を支えています。

沿革

現在のりんかい線、新木場駅から東京テレポート駅、そして東京貨物ターミナル駅までの区間は、もともと東京外環状線計画の一部として、旧国鉄時代に京葉貨物線として建設が進められていました。1983年に工事は一時凍結されましたが、大部分の区間は完成しており、1996年のりんかい線第一期区間の開業時に転用されました。その後、東京テレポート駅から東京貨物ターミナル駅までの区間は、2001年にりんかい線第二期区間の一部として暫定開業した際に転用されました。この時、東京貨物ターミナル駅に隣接する海側の敷地に八潮車両基地が設置され、東京テレポート駅と当信号場間は本線、当信号場と八潮車両基地間は入出庫線として利用されるようになりました。

当信号場を含む品川埠頭直下の区間は、元々複線シールドトンネルでしたが、当信号場付近のセグメントを約170mに渡って撤去し、本線を分岐させるために新たに箱型トンネルが再構築されました。八潮車両基地付近では、上下線が分離した単線箱型トンネルとなっています。また、東京貨物ターミナル駅の着発線につながる予定だった京葉貨物線の下り線は、転用されず、坑口付近までの約555mの区間が発泡スチロールで封鎖されています。このため、上下線が合流する地点付近には12番片開き分岐器が設置されており、当信号場から八潮車両基地までの区間のうち、約0.9kmが複線、約2.8kmが単線となっています。

備考

当信号場の新木場方、約250mの地点にも12番分岐器の片渡り線がありますが、これは天王洲アイル駅の暫定開業時に一部を単線運転としたために設置されたものです。また、当信号場が独立した信号場であるかのように扱われることもありますが、信号機の設置状況から、東京テレポート駅構内の一部であるという見方もあります。

周辺施設

信号場周辺の地上には、以下の施設があります。

品川埠頭
東京出入国在留管理局
品川南ふ頭公園
東京都道480号品川埠頭線

隣の駅

東京臨海高速鉄道りんかい線では、当信号場の隣の駅は以下のようになっています。

東京テレポート駅 (R 04) - 品川埠頭分岐部信号場 - 天王洲アイル駅 (R 05)

参考文献

日本鉄道建設公団東京支社、東京臨海高速鉄道株式会社 編『臨海副都心線工事誌：新木場～東京テレポート間』
日本鉄道建設公団東京支社、東京臨海高速鉄道株式会社 監修『臨海副都心線工事誌：東京テレポート～大崎間』レールウェイエンジニアリング、2003年9月。

関連項目

* 日本の信号場一覧

もう一度検索