唐君毅

唐君毅（とう くんき、Tang Jun-yi、1909年1月17日 - 1978年2月2日）は、激動の20世紀を生きた中国の著名な思想家です。彼は、熊十力に師事し、牟宗三や徐復観らと共に、現代新儒家を代表する学者としてその名を馳せました。

生涯

生い立ちと修学

唐君毅は1909年、四川省叙州府宜賓県に生まれました。彼のルーツは広東省にあり、祖父の代に四川省に移住しました。幼少期には、重慶連合中学で学び、蒙文通から宋明理学の薫陶を受け、その思想に関心を抱きました。また、父と同じく、支那内学院の欧陽竟無（欧陽漸）に師事し、仏教にも深く触れました。1925年には北京の中俄大学に入学しますが、同年中に北京大学へ移籍。翌年にはさらに国立中央大学哲学系へと籍を移し、哲学の道を本格的に歩み始めました。

1932年に大学を卒業後、故郷の四川省に戻り、中学校の教師として教鞭を執りました。1937年からは華西大学で教員として勤務。1940年には重慶中央大学へと移り、教育者としてのキャリアを積み重ねました。

香港での活動と新儒家宣言

1949年、中国共産党が実権を握ると、唐君毅は他の多くの知識人同様、共産党の支配を逃れて香港へと移住しました。香港では、銭穆らと交流を深め、思想活動を継続しました。1957年には、アメリカ合衆国国務省の招聘を受け、アメリカに留学。1958年には、徐復観、張君勱、牟宗三と共に、「現代新儒家宣言」（為中国文化敬告世界人士宣言）を発表しました。この宣言は、新儒家の学者たちが、中国文化の危機的状況を憂慮し、中国文化と政治姿勢の再考を世界に訴えたものです。この宣言は、新儒家の思想的立場を明確に示すとともに、その後の新儒家運動に大きな影響を与えました。

1963年には、新亜書院と崇基学院が統合され香港中文大学が設立されると、唐君毅は新亜書院の哲学講座の教授として教鞭を執りました。1974年に同大学を退任し、1975年には国立台湾大学の客員教授として招かれました。しかし、同年には肺癌と診断され、1978年にその生涯を閉じました。

主要著作

（主要著作は情報不足のため、割愛します）

唐君毅に関する参考資料

林鎮国「現代儒家の自伝世界―馮友蘭・唐君毅・牟宗三を例として」『季刊日本思想史』41, 1993年.
汪麗華・何仁富著『唐君毅年譜長編』中国社会科学出版社, 2018年.

現代新儒家としての唐君毅

唐君毅は、現代新儒家を代表する思想家の一人として、中国の伝統文化と現代社会の課題を深く考察しました。彼は、儒教の思想を現代的な視点から再解釈し、その価値を現代社会において再評価することを提唱しました。彼の思想は、現代中国の思想界に大きな影響を与え、新儒家運動の重要な柱となりました。

まとめ

唐君毅は、激動の時代を生き抜き、中国の伝統文化の復興に尽力した偉大な思想家です。彼の思想は、現代においてもその重要性を失っておらず、中国文化に関心を持つ人々にとって、重要な研究対象となっています。

脚注

（脚注は情報不足のため、割愛します）

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