商震

商震の生涯と業績

商震（しょう しん、1888年9月21日 - 1978年5月15日）は、中華民国の軍人として、特に日中戦争や国民革命軍の将軍として著名な人物です。最終階級は国民革命軍二級上将で、字は啓予または起予であり、故郷は浙江省紹興府山陰県にあります。

初期の革命活動

商震が革命派の思想に目覚めたのは1905年、保定北洋陸軍速成学堂に入学した頃からです。1909年には新軍第20鎮に参加し、翌年の1910年に参謀となり、馮玉祥と深い友情を結びました。彼は清の海軍大臣である載洵の暗殺を試みましたが、計画が漏れたため日本へ逃亡し、そこで陸軍関連の学校で学びます。そして、孫文と出会い、中国同盟会に加入しました。

帰国後、商震は1911年に奉天近辺で蜂起を指揮し、辛亥革命の勃発に貢献しました。しかし、革命派が対清軍との戦闘で不利に立たされ、山東省の煙台に移動し、各地の民軍と連携を取ります。

北京政府の初期の活動

中華民国の成立後、商震は1912年に山東で旅長に任命されましたが、二次革命の参与を疑われ、一時的に逮捕されることとなります。その後、釈放された商震は1924年には山西省で指揮官として活躍し、明治維新の理念を取り入れた積極的な軍事改革を実施します。

山西派での台頭

1917年には張勲復辟の鎮圧に貢献し、徐々に地位を高めました。1926年の南口大戦では京畿軍と連携し、国民軍を包囲したことで多くの軍功を挙げました。その後、閻錫山からの信任を受けて第3集団軍の代理総司令に任命され、北伐に参加しますが、次第に閻との関係に亀裂が入ることとなります。

華北の活動

満州事変後、商震は日本軍への対処を命じられますが、苦戦を強いられました。しかし、彼は地元の民兵や国民軍と連携し、抵抗を続けました。特に1935年には河北省政府主席に返り咲き、再び重要な役割を果たしますが、この時期に日本側からの圧力も受けていました。

日中戦争での活動

日中戦争勃発後、商震は第1戦区の総司令に任命され、日本軍との戦闘を繰り広げますが、困難に直面します。それでも、彼は軍を統率し、1940年には戦略的な要地に駐留する地位にあり、そこから抗戦を続ける決意を示しました。

晩年

戦後、商震は国民政府の高官として活動しましたが、国共内戦には反対し、最終的には日本に留まります。彼は中華人民共和国に対しても好意的な態度を示し、1974年と1975年には再び中国を訪問し、当時の指導者たちとの対話を持ちました。

1978年5月15日、商震は東京都で亡くなりました。この長い人生は、彼が直面した数多くの歴史的変動の中で、軍人として果たした役割を物語っています。彼の遺骨は中国に送り返され、八宝山革命公墓に埋葬されました。

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