四十九駅

四十九駅（しじゅくえき）は、三重県伊賀市四十九町に位置する伊賀鉄道伊賀線の駅です。副駅名として「イオンタウン伊賀上野前」という名称も用いられています。伊賀市の南側の玄関口としての役割を担っており、隣の桑町駅も同じ四十九町内に所在します。

歴史

四十九駅は、その歴史において一時廃止された時期があります。元々は伊賀鉄道（旧）の駅として開業しましたが、社名変更や会社合併、路線譲渡、戦時合併などを経て、近畿日本鉄道の駅となりました。しかし、第二次世界大戦中の1945年に営業を休止し、その後1969年に廃止されました。当時の駅名は「しじゅうく」と発音されていました。

その後、2014年に四十九町自治会が伊賀鉄道に対し新駅設置を求める請願を提出し、伊賀市議会で採択されました。これを受けて、旧駅の場所から北へ約300メートルの位置にあるイオンタウン伊賀上野の裏手に新駅が建設されることになりました。2017年7月に工事が開始され、総工費約2億4,600万円をかけて建設された新駅は、2018年3月17日に伊賀鉄道（新）の駅として再開業しました。

年表

旧・四十九駅

1922年7月18日：伊賀鉄道（旧）の上野町駅（現在の「上野市駅」）から名張駅（後の「西名張駅」）間の延伸時に、「四十九駅（しじゅうくえき）」として開業
1926年12月19日：社名変更により伊賀電気鉄道の駅となる
1929年3月31日：会社合併により大阪電気軌道伊賀線の駅となる
1931年9月26日：路線譲渡により参宮急行電鉄の駅となる
1941年3月15日：大阪電気軌道が参宮急行電鉄を合併し、新発足した関西急行鉄道の駅となる
1944年6月1日：戦時合併により関西急行鉄道が近畿日本鉄道に改組し、同社の駅となる
1945年6月1日：鍵屋辻駅、広小路駅、市部駅、上林駅、伊賀神戸駅 - 西名張駅間と共に休止
1969年5月15日：旧・四十九駅が鍵屋辻駅と共に廃止

新・四十九駅

2015年12月：伊賀市が伊賀鉄道伊賀線新駅整備基本設置概要を発表
2017年10月3日：駅名を「四十九駅（しじゅくえき）」に決定
2018年3月17日：旧駅から北へ300メートルの地点に再開業
2019年6月25日：副駅名が「イオンタウン伊賀上野前」となり、除幕式が行われる

駅構造

四十九駅は、単式ホーム1面1線を有する地上駅です。駅が勾配の途中に位置しているため、プラットホームの長さは標準よりも10メートル長い約47メートルとなっています。また、自動列車停止装置 (ATS) が設置されるなどの安全対策も講じられています。駅の北東側の踏切付近からは、長さ約34メートルのスロープが線路と並行して設けられており、バリアフリー構造となっています。

利用状況

四十九駅は、2019年1月から業務を開始した伊賀市役所新庁舎の最寄り駅であるため、伊賀市は1日当たりの利用者数を、営業初年度で片道150人、新庁舎開庁後は同200人と見込んでいます。

近年の1日平均乗車人員は以下の通りです。

2021年11月9日：219人（乗車：107人、降車：112人）
2018年11月13日：165人（乗車：81人、降車：84人）

駅周辺

駅の西側にはショッピングセンターがあり、それに沿って国道422号（青山街道）が通っています。国道から南西方向に進むと総合病院があります。駅の東側には弁柄を製造する工場があり、近隣には公共職業安定所（ハローワーク）があります。東へ進むと伊賀市役所や三重県伊賀庁舎があります。

西側

国道422号（青山街道）
イオンタウン伊賀上野
三重県伊賀警察署
上野市民病院
中日新聞社伊賀支局

東側

伊賀市役所
三重県伊賀庁舎
ハローワーク伊賀
ゆめぽりす伊賀
関東電化ファインテック

バス路線

駅付近には複数のバス停留所が点在しています。ここでは、「四十九駅」、「イオンタウン伊賀上野」、「本郷口」の各停留所について紹介します。

四十九駅

上野コミュニティバス（にんまる）
内回り循環：東コース 上野市駅 行
外回り循環：東コース 上野市駅 行

イオンタウン伊賀上野

上野コミュニティバス（にんまる）
内回り循環：西コース 上野市駅 行
外回り循環：西コース 上野市駅 行

本郷口

三重交通
32系統：諏訪下出 行、上野市駅 行、治田西口 行
上野コミュニティバス（にんまる）
内回り循環：西コース 上野市駅 行
* 外回り循環：西コース 上野市駅 行

隣の駅

伊賀鉄道

■伊賀線

桑町駅 - 四十九駅 - 猪田道駅

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