四間道

四間道の歴史と魅力

四間道（しけみち）は、愛知県名古屋市西区にある歴史的な通りで、堀川の西側に位置しています。この道は、名古屋城の築城に伴い、1610年に始まった清洲越しの結果、商人たちが集まって形成された城下町に由来しています。名古屋の最初の街としての役割を果たしたこの地域は、元禄13年の大火で約1600軒が焼失しましたが、その後の復興により発展しました。

通りの名前の由来

四間道の名前は、尾張藩の第4代藩主・徳川吉通が、焼失した商家を守るために通りの道幅を4間（約7メートル）に拡張したことに由来しています。この施策により、通りがより広くなり、火災の際の延焼を防ぐ役割も果たしました。また、通りの東側には、商家を保護するために藩によって奨励された土蔵があり、これが街並みの特徴形成につながりました。

戦争とその後の変遷

1945年の名古屋大空襲では、那古野地区は比較的被害が少なく、古い町屋や土蔵が多く残りました。しかし、戦後の都市開発により、一部の古い建物は取り壊されてしまいました。それでも、多くの白壁の土蔵や古い町屋が今に至るまで残されており、特に2階には屋根神様を祀る姿が見られます。こうした歴史的な背景を持つ四間道は、1986年に名古屋市の街並み保存地区に指定され、地域の文化と歴史が重視されています。

街並み保存と観光スポット

四間道の保存地区は当初は中橋から五条橋までの堀川沿いを指していましたが、後に南は浅間神社から北は円頓寺商店街のアーケード入口まで広がりました。この地域は、名古屋市を訪れる観光客にとっては散策コースの一環として人気で、近隣の円頓寺商店街とも結びついた魅力的なエリアの一部を成しています。

町づくりや地域活性化の商業活動も行われており、2007年には那古野界隈を盛り上げるために「那古野下町衆」が結成され、2009年には町の空き家対策を目的とした「那古野地区店舗開発協議会」が発足しました。その取り組みの一環として、古い町屋や土蔵がカフェ、レストラン、雑貨屋などに改装され、新たな文化スポットとして観光客を引きつけています。

アクセスと周辺施設

四間道へは、名古屋市営地下鉄桜通線の国際センター駅の2番出口から徒歩約5分のところに位置しています。この道沿いには、堀川のほか、五条橋や桜橋、子守地蔵尊、ギャラリーなどの文化的施設も点在しており、散策中に立ち寄ることができます。

このように、歴史的な背景と現代の活気が融合した四間道は、名古屋の隠れた魅力を楽しむにはうってつけの場所です。古き良き風情を残したこの街で、歴史を感じながらの散策と新たな発見を楽しんでみてはいかがでしょうか。

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