白壁

白壁（しらかべ）

概要

白壁は、愛知県名古屋市東区に位置する地域で、一丁目から五丁目までの町丁から構成されています。この地域は、名古屋市中心部からやや北東に位置し、北区や中区と接しています。ここでは、白壁一丁目から五丁目を総称して「白壁」と呼び、各町丁を指す場合は「○丁目」と表記します。

地理

白壁は、JR中央本線の西側、名古屋市東区の北部に位置します。主要な道路として、南北に走る空港線（国道41号）と、東西に走る出来町通（愛知県道215号田籾名古屋線）が交差しており、清水口交差点がその中心となっています。

一丁目には名古屋市市政資料館や名古屋拘置所などの行政施設があり、出来町通を南に進むと名古屋市役所や愛知県庁にアクセスできます。一方、四丁目と五丁目は、主税町や橦木町とともに武家屋敷の面影を残しており、「白壁・主税・橦木町並み保存地区」として名古屋市によって指定されています。この地域は「文化のみち」の中核をなし、名古屋随一の高級住宅街として知られ、県内の財界人や著名人も多く居住しています。

二丁目と三丁目は、北区からの坂道が続く地形が特徴です。坂を下って北区の清水・大杉地区に入ると、戦前から残る古い住宅街が広がっています。

歴史

白壁の地名は、江戸時代にこの地に住んでいた武士、豊田太郎左衛門の屋敷が白塗りであったことに由来するとされています。その美しい白壁が周囲の屋敷にも広まり、地域全体が「白壁」と呼ばれるようになりました。他の地域には、尾張徳川家の家老である成瀬家や竹腰家の中屋敷が置かれ、その家臣たちが住んでいたと考えられています。

明治時代以降には、道路の改修や区画整理が行われましたが、1980年（昭和55年）に住居表示が実施され、複数の町が再編成されて白壁一丁目から五丁目となりました。これにより、現在の町並みが形成されました。

沿革

1878年（明治11年）12月20日：郡区町村編制法により、名古屋区白壁町となる。
1889年（明治22年）10月1日：市制施行に伴い、名古屋市白壁町となる。
1908年（明治41年）4月1日：行政区新設に伴い、東区所属となる。
1980年（昭和55年）2月10日：住居表示実施により、以下の通り再編成され、白壁一〜五丁目が成立。
一丁目：長塀町、東外堀町、主税町、上竪杉町、白壁町の各一部
二丁目：西二葉町、上竪杉町、清水町、長塀町、東二葉町の各一部
三丁目：清水町、長久寺町、長塀町、東二葉町、芳野町の各一部
四丁目：白壁町、主税町、長塀町の各一部
五丁目：赤塚町、白壁町、主税町、長塀町の各一部
白壁町の残部が相生町、赤塚町、主税町に編入され廃止。

世帯数と人口

2019年（平成31年）2月1日時点での世帯数と人口は、以下の通りです。

世帯数：[データはここに記載]
人口：[データはここに記載]

国勢調査による人口と世帯数の推移は、以下の通りです。

人口の推移：[グラフまたは表形式でここに記載]
世帯数の推移：[グラフまたは表形式でここに記載]

学区

市立小中学校への通学は、以下の学校区が指定されています。公立高等学校への通学は、以下の学区が指定されています。なお、小学校は学校選択制は導入されていません。

小学校：[学校名をここに記載]
中学校：[学校名をここに記載]
高等学校：[学区をここに記載]

交通

白壁地区は、かつて名古屋市電が走っていましたが、1971年（昭和46年）に廃止されました。その後、公共交通機関の便はやや不便でしたが、1985年に基幹バス新出来町線が開通したことで改善されました。地域内には、以下のバス停があります。

清水口
白壁

鉄道

白壁地区には駅はありませんが、以下の駅が近隣にあります。

名鉄瀬戸線：東大手駅、清水駅、尼ヶ坂駅

道路

白壁地区は、碁盤目状に道路が整備されていますが、一方通行の道路も多いです。主要な道路は以下の通りです。

空港線（国道41号）
出来町通（愛知県道215号田籾名古屋線）

施設

白壁一丁目

名古屋拘置所
名古屋合同庁舎第3号館
東海総合通信局
東海北陸厚生局
名古屋矯正管区
愛知県庁白壁庁舎
名古屋文化幼稚園
名古屋柳城短期大学附属柳城幼稚園
名古屋白壁郵便局
蔭涼寺

白壁二丁目

愛知県立明和高等学校
七尾天神社
西二葉公園
清滝寺・清滝保育園

白壁三丁目

金城学院中学校
善福院
中産連ビル本館
リーム中産連
中産連ビル新館
長久寺公園
東二葉公園
シアターカフェ

白壁四丁目

金城学院高等学校

白壁五丁目

名古屋市立東白壁小学校
敷島製パン本社・名古屋工場
名古屋東郵便局
ヤマナカ白壁フランテ
東白壁公園

文化のみち関連施設

白壁地区は、「文化のみち」の中核を成しており、以下の施設が関連しています。

名古屋市市政資料館（一丁目）
長久寺（三丁目）
文化のみち百花百草（四丁目）

関係者

主な出身者

豊田喜一郎（トヨタ自動車創立者、同社第2代社長）
豊田章一郎（トヨタ自動車名誉会長）
豊田達郎（トヨタ自動車社長）
岡谷惣助（10代目）（岡谷鋼機社長）
加藤紘一（自民党幹事長、内閣官房長官）

その他

石原裕次郎の楽曲『白い街』の2番に白壁町が登場します。
白壁周辺の高級住宅地に住むマダムを「シラカベーゼ」と呼ぶことがあります。

日本郵便

郵便番号：461-0011（集配局：名古屋東郵便局）

脚注

注釈

[注釈をここに記載]

出典

[出典をここに記載]

参考文献

名古屋市計画局『なごやの町名』名古屋市計画局、1992年3月31日。
東区史編さん委員会 編『東区史』東区総合庁舎建設後援会、1973年8月20日。
伊藤厚史『名古屋市歴史文化基本構想で読み解く 再発見!なごやの歴史と文化』風媒社、2020年4月15日。

関連項目

* 名古屋市の地名

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