国枝春恵

国枝春恵は、1958年2月24日に東京都で生まれた日本の作曲家です。熊本大学の教授を務める傍ら、日本現代音楽協会や21世紀音楽の会といった団体にも所属し、現代音楽の発展に尽力しています。熊本大学教育学部では、「國枝春惠」という異字体表記を用いることもあります。

4歳から桐朋学園「子供のための音楽教室」でピアノとソルフェージュを学び始め、音楽の道に進みました。桐朋女子中学校、東京都立芸術高等学校ピアノ科を経て、東京藝術大学音楽学部作曲科を卒業、同大学院音楽研究科作曲専攻修士課程を修了しました。作曲を池内友次郎、野田暉行、宍戸睦郎、オリヴァー・ナッセンに師事し、ピアノを有賀和子、鷹取淑子に師事しました。

1980年には、神奈川県芸術祭合唱曲作曲コンクールで第1位を獲得。翌1981年には、新・波の会日本歌曲コンクールに入賞、1982年にはヴィオッティ国際音楽コンクール作曲部門で特別賞を受賞するなど、数々のコンクールでその才能を発揮しました。1986年にはタングルウッド夏期講習給費研修生に選ばれ、海外での研鑽も積んでいます。

彼女の作品は、ISCM-ACL香港、フィリピン、オーストラリア、イスラエル、アジア音楽祭仙台、タングルウッド現代音楽祭、ISCM「世界の音楽の日々」ルクセンブルク、スウェーデン大会など、国際的な音楽祭やイベントで演奏され、その音楽性は高く評価されています。また、2003年には文化庁特別派遣在外研修員として派遣されています。

2005年には、N響Music Tomorrowの委嘱作品として「地上の平和」が世界初演され、大きな話題を呼びました。

彼女の主要な作品には、以下のようなものがあります。

室内楽曲

“Élévation” pour Violon Solo(1985)
“Élévation II” pour Cinq Executants(1985)
“Field” for Piano Solo(1988)
“Serenade” for Soprano and Harp(1992)
“Scenography” for Percussion Solo(1998)
“Breathing” for Flute and Piano(2002)
“Guluriyoza” for Violin and Piano(2009)
“Recitation III" for Seven Players(2010)

管弦楽曲

“Field III" for Chamber Orchestra(1990)
“Seraphim” for Violin and Orchestra(1997-1999)
“Revelation” for Orchestra(2004)
“Peace on Earth" for Soprano, Harp and Orchestra(2005)

合唱曲

女声合唱組曲「遠い秋」カワイ出版刊
混声合唱組曲 「夕の虹」カワイ出版刊
無伴奏女声合唱曲集「秋の道」カワイ出版刊
「ふたり」～女声合唱とマリンバのための～時実新子「想夫恋」より, 音楽之友社刊
無伴奏混声合唱組曲「花に」音楽之友社刊
男声合唱のための「夫婦善哉」－誹風柳多留より- カワイ出版刊
混声合唱とオルガンのための「じゆわんさまの島」, 音楽之友社刊
混声合唱とピアノための「おらほのみどり」カワイ出版刊

これらの作品は、国枝春恵の豊かな音楽性と創造性を示すものです。彼女は現代音楽の分野で重要な役割を果たしており、その活動は今後も注目されます。

詳しい情報については、公式サイトをご覧ください。

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