国立嘉義大学

国立嘉義大学 (National Chiayi University)

国立嘉義大学は、台湾の嘉義市に本部を置く国立総合大学です。1919年に設立された台湾公立嘉義農林学校を起源とし、2000年に国立嘉義技術学院と国立嘉義師範学院が合併して現在の形となりました。大学は7つの学部、39の学科、44の大学院研究科、そして20の研究センターを擁し、幅広い分野で教育と研究活動を行っています。

建学の精神

嘉義大学の建学の精神は、「誠樸、力行、創新、服務」と定められています。これは日本語で「正直、実践、革新、サービス」を意味し、大学の教育理念と活動の基盤となっています。

歴史

嘉義大学の歴史は、以下の二つの前身校の歴史に遡ることができます。

国立嘉義技術学院の沿革

1919年、「台湾公立嘉義農林学校」として設立されたのが始まりです。台湾総督府は、台湾の農業発展に必要な人材育成を目的としてこの学校を設立しました。1921年には行政区画の変更に伴い、「台南州立嘉義農林学校」と改称されました。

1931年、同校の野球部が第17回全国中等学校優勝野球大会（夏の甲子園）に出場し、初出場ながら決勝戦に進出するという快挙を成し遂げました。その後も近藤兵太郎監督の下、甲子園に春夏合わせて5回出場し、嘉農野球部の活躍は「天下の嘉農」として称えられました。この歴史は、後に「KANO 1931 海の向こうの甲子園」として映画化されました。

1945年、日本の敗戦により中華民国政府に接収され、「台湾省立嘉義農業職業学校」と改称されました。その後も幾度かの改称を経て、1997年に「国立嘉義技術学院」に昇格しました。

国立嘉義師範学院の沿革

1957年、「台湾省立嘉義師範学校」として開校しました。その後、1966年に「台湾省立嘉義師範専科学校」に昇格、1987年には「台湾省立嘉義師範学院」に改称されました。1991年には国立に移管され「国立嘉義師範学院」となりました。

国立嘉義大学の設立

2000年2月1日、国立嘉義技術学院と国立嘉義師範学院が統合し、「国立嘉義大学」として新たなスタートを切りました。大学は蘭潭、民雄、民生（後に新民と改称）、林森の4つのキャンパスで構成されています。

キャンパス

蘭潭キャンパス：嘉義市東区学府路300番
民雄キャンパス：嘉義県民雄郷文隆村85番
新民キャンパス：嘉義市西区新民路580番
林森キャンパス：嘉義市東区林森東路151番

学章と学歌

嘉義大学の学章は、2つの前身校の統合を象徴するデザインで、玉山の意匠を中心に、そこから流れる川が嘉南平原を育む様子が表現されています。

学歌は、2001年に発表され、余玉照教授が作詞、鄭啓宏准教授が作曲を担当しました。

組織

嘉義大学は、以下の学部、研究センター、付属施設で構成されています。

学部

師範学部
人文芸術学部
管理学部
農学部
理工学部
生命科学部
獣医学部

研究センター

特殊教育センター
幼児教育センター
科学教育センター
家庭教育センター
教学発展センター
教育研究調査センター
人文芸術センター
台湾文化研究センター
電子商務研究センター
レジャー管理研究センター
農企業経営管理研究センター
園芸技芸センター
農業推広センター
毒物研究センター
自動化研究センター
土木防災研究センター
数位情報センター
光電研究センター
中草薬および微生物利用研究センター
検験分析及技術推広服務センター

付属施設

通識教育センター
師資培育センター
台湾原住民族教育及産業発展センター
言語センター
創新育成センター
技術移転センター

附属学校

国立嘉義大学附設実験国民小学
* 太平実験小学（太平国民小学及び竜眼キャパス、太興国民小学）

学生生活

嘉義大学には、学生と教員のための様々なサークル活動があります。学生サークルは104、教員サークルは11あります。

主な出身者

嘉義大学は、多くの著名な卒業生を輩出しています。野球選手の呉明捷、呉昌征、萩原寛、今久留主淳、今久留主功、郭岱琦、政治家の陳明文、黄敏恵などがいます。

国際交流

嘉義大学は、多くの海外大学と交流協定を結んでおり、研究交流や学生交換プログラムを積極的に行っています。主な交流校は、酪農学園大学、明治大学、上越教育大学、中京大学、香川大学、韓京国立大学校、アイダホ大学、オレゴン大学、カーディフ大学、ニューイングランド大学、サザンクロス大学、リンカーン大学です。

まとめ

国立嘉義大学は、長い歴史と多様な学部を持つ総合大学として、台湾の教育と研究に貢献しています。建学の精神を基盤に、教育、研究、地域貢献活動を通じて、社会に貢献できる人材の育成を目指しています。

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