国道174号

国道174号：日本最短の国道、その歴史と概要

国道174号は、兵庫県神戸市中央区に位置する、全長わずか187.1メートルの一般[[国道]]です。その短い距離から、日本一短い国道として広く知られており、独特の観光名所にもなっています。神戸港と国道2号を結ぶ重要な役割を担っており、その歴史は古く、明治時代まで遡ります。

神戸港と国道2号を繋ぐ短い道のり

国道174号の起点は神戸港、終点は国道2号との交点である税関前交差点です。この短い区間に、上り6車線、下り5車線の計11車線が確保されています。阪神高速3号神戸線と国道2号浜手バイパスの高架下を走行するルートとなっており、交通の要衝となっています。

歴史：明治時代から続く重要な路線

国道174号の歴史は古く、明治18年（1885年）の内務省告示第6号「國道表」において、国道3号「東京ヨリ神戸港ニ達スル路線」の一部として既に存在していました。当時は、現在の国道2号と重複するルートで、京都から神戸港へと至る、より長い路線でした。

その後、1920年（大正9年）の旧道路法に基づく路線認定では、国道38号「東京市ヨリ神戸港ニ達スル路線」となり、神戸港が終点とされていました。1953年（昭和28年）には新道路法に基づき、二級[[国道]]174号神戸港線として指定され、1965年（昭和40年）には一般[[国道]]174号となりました。

現在の短い区間のみに短縮されたのは、1962年（昭和37年）に国道2号の経路変更が原因です。国道2号が現在のルートに変更されたことで、交点が神戸港側に移動し、海側のわずか187.1メートルだけが国道174号として残ることになったのです。それ以前のルートは、約940メートルに及び、三宮駅前を通っていました。現在では、この旧ルートの一部は「フラワーロード」という愛称で親しまれる兵庫県道30号新神戸停車場線として利用されています。

なぜ短い路線が国道に指定されているのか？

187.1メートルという短い距離にもかかわらず、国道に指定されているのは、道路法の規定によるものです。道路法では、重要な港湾と主要国道を繋ぐ道路を国道とすることが規定されており、神戸港と国道2号を結ぶこの道路が、その要件を満たしているためです。

現在

現在では、全線がアスファルト舗装されており、短い距離ながら11車線という多くの車線数を誇ります。かつては国道標識が設置されていませんでしたが、2002年に「日本で一番短い国道です」と書かれた標識が設置され、現在では日本一短い国道として多くの観光客が訪れる、ちょっとした観光スポットとなっています。

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