国鉄モヤ4形電車

モヤ4形について

モヤ4形は、かつて日本国有鉄道の前身である鉄道省が保有していた木造直流電車で、具体的には事業用車両としての役割を果たしていました。この形式は、特に配給車や試験車として使用されたことが特徴であり、その役割により技術の発展に寄与しました。

制定と背景

本形式は、1928年10月1日に施行された車両称号規程の改正に伴い、新たに設けられました。変更された規程によって、105PSの主電動機を備えた事業用木造電車に対し、モヤ4形の称号が与えられることとなったのです。初めの頃は旧デヤ33100形（33100・33101）という名称が使われていましたが、これらは改称されモヤ4形（4001・4002）となりました。

また、もう1両にはデハ33400形（33403）が割り当てられる予定でしたが、1928年の称号規程改正に伴い、モヤ4形（4003）として正式に認識されることとなりました。この4003は、規程改正時に改造のため工場に入場しており、仮形式番号モハ1形（1068）が付けられていたことも重要なポイントです。

車両の仕様と改良

4001・4002に関しては、配給車としての機能を向上させるために、後位側にも運転台が追加され、両運転台形としての特徴を持つようになりました。また、予備用のパンタグラフも増設され、2個のパンタグラフが装備されることになりました。さらに、側面の扉は初期の状態のままだったものの、後には中央部分の扉が幅1800mmの両引き扉に改造され、利便性が向上しました。

4003については、架線試験用としての側面が強化されています。この車両は配給用としても機能するため、中央部が無蓋化され、凹形の車体形状を持つ独特なデザインとなっています。同様に、後位側への運転台及びパンタグラフの増設が行われ、より一層の多用途性が確保されています。

参考文献と関連項目

モヤ4形に関する情報は以下の参考文献からも確認できます。

• - 沢柳健一・高砂雍郎　「決定版 旧型国電車両台帳」
• - 新出茂雄・弓削進　「国鉄電車発達史」
• - 寺田貞夫　「木製國電略史」

また、関連する車両として、国鉄デハ6340系電車や国鉄デハ33400系電車についても言及されています。興味がある方は、これらの車両についてもぜひ調べてみてください。

外部リンク

モヤ4形に関する更なる情報は、国立国会図書館デジタルコレクションの試験電動車形式図『電車名称図解』からも参照できます。

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