国鉄200形蒸気機関車

200形蒸気機関車の歴史と特徴

200形蒸気機関車は、日本国有鉄道及びその前身である鉄道院に在籍していたタンク式の蒸気機関車で、1896年に播但鉄道がアメリカのボールドウィン・ロコモティブ・ワークスから輸入したのが始まりです。その後、1903年には山陽鉄道に引き継がれ、1906年に鉄道国有法によって国有化されました。

この機関車の車軸配置は2-4-2（1B1）で、動力は2気筒の単式蒸気機関を利用しています。ボールドウィン社の規格番号は8-18 1/4Cで、製造番号は14665および14666として記録されています。初めて播但鉄道に導入された際、これらの機関車はL2形（4・5）といった形式番号が付与されましたが、国有化後は200形（200・201）に改称されました。

構造と技術的特徴

200形は小型のタンク機関車として設計されており、先輪や従輪はビッセル式の先台車を使って支持されています。この構造により、車輪の外側に露出した軸箱や軸バネが特徴であり、日本の蒸気機関車の中ではあまり見られないデザインです。機関車の全長は8,788mm、全高は3,327mm、そして軌間は1,067mmです。

動輪の直径は1,067mmで、シリンダーの直径は305mm、行程は457mmです。ボイラーの圧力は9.1kg/cm²に達し、火格子面積が0.89m²、全伝熱面積は36.4m²で、内訳として煙管蒸発伝熱面積が33.0m²、火室蒸発伝熱面積が3.4m²という仕様となっています。このように、高い性能を持つ機関車でした。

運用と廃止

200形は播但鉄道から山陽鉄道時代にかけて、主に姫路での入換用に使われていましたが、国有化によって多度津に移されることとなりました。1917年には東野鉄道に譲渡され、A形（1・2）として活躍しました。ここでも輸送実態に合った適応性から長い間使用されており、2代目は1961年にディーゼル機関車導入によって余剰になり廃車となりました。しかし、1代目は1968年まで予備車として生き残り、多くのファンにも愛された存在となりました。

運転整備重量は27.17t、空車重量は21.54tで、動輪上重量は18.12t、特に第2動輪上の軸重は11.37tです。また、水タンクの容量は2.35m³、燃料タンクには1.22tの燃料が積載可能でした。この機関車はシリンダ引張力が3,020kgと高く、蒸気ブレーキを用いたブレーキ装置が搭載されていました。

まとめ

200形蒸気機関車は、単なる運搬手段としてだけではなく、鉄道の発展に寄与した重要な存在でした。その独特な構造と運用の歴史は、今もなお多くの鉄道ファンに愛され続けています。

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