国際惑星地球年

国際惑星地球年（IYPE）とは

国際惑星地球年（International Year of Planet Earth, IYPE）は、2008年を中心に、2007年から2009年にかけて実施された国際的な取り組みです。この国際年は、地球科学の知識を広め、持続可能な社会の実現に貢献することを目的として、国際地質科学連合（IUGS）と国際連合教育科学文化機関（UNESCO）が共同で制定しました。

概要

IYPEは、アジェンダ21や兵庫行動枠組といった国際的な枠組みを基盤とし、地球科学が持つ知見を社会に浸透させることを目指しました。この目的を達成するため、以下のテーマが設定され、科学的側面とアウトリーチ活動の両面から取り組みが行われました。

地下水
災害
地球と健康
気候変動
資源
巨大都市
地球深部
海洋
土壌
地球と生命

これらのテーマを通じて、IYPEは地球科学の重要性を一般の人々や政策決定者に理解してもらうことを目指しました。そのために、単なる科学的な情報提供だけでなく、一般の人々が参加できる様々なイベントや活動が実施されました。具体的には、地球科学に関連するイベントの開催や写真コンテストなどが挙げられます。

運営団体

IYPEは、以下の団体が共同で設立したアメリカ合衆国の非営利団体によって運営されました。

国際地質科学連合（IUGS）
国際連合教育科学文化機関（UNESCO）

また、以下の組織が協賛団体としてIYPEの活動を支援しました。

国際科学会議（ICSU）
世界地質図委員会（CGMW）

各国での活動

世界各国では、IYPEの目標を達成するために、様々な活動が展開されました。ここでは、日本における主な活動を紹介します。

日本

ジオパーク

日本においては、2007年12月に「日本ジオパーク連絡協議会」、2008年5月に「日本ジオパーク委員会」が設立されました。日本地質学会は、ジオパークの推進をIYPEの重要な活動と位置づけ、委員の推薦や候補地の募集などを通じて支援を行いました。

地質の日

2007年3月13日、日本地質学会などは毎年5月10日を「地質の日」と定めました。2008年には第一回「地質の日」関連イベントが開催され、一般大衆への広報活動が行われました。

地学オリンピック

2007年から、国際科学オリンピックの一つである国際地学オリンピックが開催されました。日本は第一回大会に視察団を派遣し、翌2008年から参加を決定しました。2007年12月には特定非営利活動法人地学オリンピック日本委員会が設立され、2008年の第二回国際地学オリンピックでは、銀メダル3個、銅メダル1個を獲得しました。

関連情報

国際地球観測年：1957年から1958年にかけて実施された国際的な科学観測プロジェクト。
国際ポテト年：2008年に国連が定めた国際年。
国際言語年：2008年に国連が定めた国際年。

外部リンク

公式ウェブサイト
国際測地学・地球物理学連合のIYPE関連ページへのリンク'>International Year of Planet Earth - 国際測地学・地球物理学連合
コトバンクのIYPE記事へのリンク'>『国際惑星地球年』 - コトバンク

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