国際関係学院 (大学)

北京国際関係学院

北京国際関係学院（University of International Relations, UIR）は、中国の首都である北京市海淀区に位置する、中央政府直属の高等教育機関です。頤和園と円明園に隣接するこの学院は、高度な国際交渉に携わる専門家、特に「将軍大使」と呼ばれる外交官を育成する、中国でもトップクラスの大学として知られています。また、文化大革命後に中国国務院から学位授与権を認められた、中国における第一級の学位授与機関でもあります。

他の国際関係学院や中国国内の大学と区別するため、「北京」を冠して「北京国際関係学院」と称されることがあります。また、英語表記では「China University of International Relations」と、中国を強調した名称が用いられることもあります。

歴史

国際関係学院は、1949年に周恩来首相の認可を得て創設されました。この学院は、設立当初から中国の重要な外交官を育成する役割を担っており、学院の名称が改められた際には、陳毅元帥がその名前を揮毫しました。

1961年、学院は一時的に外交学院と合併しましたが、1965年には再び分離し、独立した大学として再出発しました。しかし、1970年から1979年までの間、文化大革命の影響により一時的に機能が停止しました。1994年、江沢民主席は「国際関係学院を特色ある一流大学にする」と激励の言葉を贈っています。

組織・名称の沿革

学院の名称と組織は、設立以来、以下のように変遷してきました。

1949年：「外交知識・外交事務培訓班」として設立。中華人民共和国の初代大使を含む外交官の育成を開始。
1950年：「外事幹部学校」に改編。
1961年：外交学院と合併。
1965年：外交学院と分離し、「国際関係学院」として再編成。陳毅元帥が校名を揮毫。
1970年：文化大革命の影響により機能停止。
1979年：国際関係学院として再建。

従属関係についての議論

国際関係学院の所属については、明確ではない点があります。一部では、国家安全部に従属するとする公的な文書や民間の見解があります。しかし、一方で、中国教育部直属の大学の一つであるともされています。学術界や民間では、国家安全部が人員を求める主要な育成機関と見なされる一方で、外交部が人員を求める重点大学の一つとしても知られています。

国際関係学院は、その設立当初からの歴史的な背景と、高度な専門知識を要する外交官を育成するという特殊な役割から、中国の国際関係において重要な位置を占める教育機関であると言えるでしょう。

外部リンク

公式ウェブサイト
大学の概要 国際関係学院／中国の主要大学（Science Portal China）

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