土佐北川駅

土佐北川駅

土佐北川駅は、高知県長岡郡大豊町久寿軒に位置するJR四国土讃線の駅です。駅番号はD33。穴内川に架かる第三穴内川橋梁上に設けられた珍しい構造を持ちます。

歴史

1960年（昭和35年）10月1日：日本国有鉄道の駅として開業。当初は気動車の旅客のみを取り扱う駅員無配置駅でした。
1986年（昭和61年）3月3日：防災のため土讃線の路線が変更され、大王信号場と統合する形で現在地に移転しました。
1987年（昭和62年）4月1日：国鉄分割民営化によりJR四国の駅となりました。

駅構造

島式1面2線のホームを持ち、線路有効長は250メートル、ホーム長は95.0メートル、幅は3.0メートルです。上屋の長さは7.7メートル。ホームは穴内川に架かる鉄橋上に設置されており、幅が狭いのが特徴です。分岐器は14番両開き（制限速度60km/h）を使用。ホームへ向かう途中にトイレが設置されています。橋の下の待合室には、東海道新幹線開業時に使用されていた0系を思わせる青色と白色のFRP製椅子が置かれています。

のりば

路線	方向	行先
:--	:-	:-----
土讃線	上り	大杉、高知方面
土讃線	下り	阿波池田、徳島方面

第三穴内川橋梁

度重なる土砂災害への対策として行われた土讃線移設工事の一環で架橋されたトラス橋です。当初から駅設備と一体的に設計され、開業時から側道も整備されました。

構造

大杉方には支間10.0メートルの鉄筋コンクリート単T桁が側径間として架設されており、角茂谷方にはホームが敷設されています。主構の外側には、長さ約50メートル、高さ約4.2メートルの耐風板が設置されています。穴内川を斜めに横断するため、トラス橋には右60度の斜角が設けられています。主構の高さは11.0メートルで平行弦トラスが用いられており、プラットホームと列車交換用の2線を設置するため幅も11.0メートルとなっています。トラス部分にはワーレントラスが用いられ、部材の接合には溶接やハイテンションボルトが使用されています。軌道はトラスの縦桁に直接固定されており、バラストやスラブは使用されていません。

施工

日本国有鉄道構造物設計事務所、日本国有鉄道大阪工事局、日本交通技術が設計を行い、川田工業四国工場がトラスの製造を担当しました。大豊トンネルの出口に近接し、国道32号線が下を通るという制約があり、さらに穴内川が大雨で増水しやすいため、足場を設けての施工が困難でした。そのため、大杉方50メートル区間はトラッククレーンとベントを用いて、角茂谷方130メートル区間は上弦材の上にトラベラークレーンを設置して南に移動しながら架設されました。基礎部は轟組によって1982年10月20日に着手され、1983年3月13日に竣工。上部構造は1984年11月に準備工事が始まり、1985年7月に竣工。トラスの架設作業は淵上工業が受注しました。

駅周辺

国道32号
穴内川

隣の駅

四国旅客鉄道（JR四国）

■土讃線

■普通

大杉駅 (D32) - 土佐北川駅 (D33) - 角茂谷駅 (D34)

脚注

関連項目

日本の鉄道駅一覧
石手川公園駅・東大島駅・武庫川駅・保津峡駅・北赤羽駅 - 同じく鉄橋上に設置されている駅

外部リンク

土佐北川駅 時刻表 (PDF) - 四国旅客鉄道

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