東大島駅

東大島駅について

東大島駅は、東京都江東区大島九丁目に位置する都営新宿線の駅です。駅番号はS16で、旧中川を跨いでホームが設置されているため、江東区と江戸川区の境界にまたがっています。江東区内では最も東に位置する駅です。

歴史

1975年6月に駅の建設工事が開始され、1978年12月21日に終着駅として開業しました。建設工事は同年11月30日に竣工しています。その後、1983年12月23日に船堀駅までの延伸開業に伴い、中間駅となりました。2000年8月6日には、「江東区と江戸川区の区境の河川橋上駅でホームに行政区分標がある全国でも珍しい駅」として、関東の駅百選に認定されました。2007年3月18日にはICカード「PASMO」が利用可能になり、2016年3月から駅の改良工事が開始され、2018年5月末に完了。ホーム外壁がガラス張りになり、ホームから旧中川の景色が楽しめるようになりました。

駅構造

東大島駅は相対式ホーム2面2線の高架駅です。駅は、新宿駅側から順に「東大島第四架道橋」、「中川第一橋梁」、「中川第二橋梁」、「中川第三橋梁」、「中川第四橋梁」で構成されています。旧中川の真上に位置するため、駅の出入口は川の両岸にあります（江東区側が大島口、江戸川区側が小松川口）。

「東大島第四架道橋」は、かつて存在した東京都道472号汐留西瑞江線（現在は特別区道江388号）を跨いでいます。「中川第一橋梁」の地下には、大島車両検修場への入出庫線が直角に交差しています。海抜ゼロメートル地帯に位置しているため、駅施設は水害対策としてA.P.+3.5m以上に設置されています。中川水面からホームまでの高さは約12mです。東大島駅と船堀駅の間は、旧中川・荒川・中川を跨ぐ高架橋と橋梁で構成されています。

開業当初は船堀方面に折り返し用のシーサスクロッシングがあり、引き上げ線を使って折り返していました。船堀駅延伸開業時には、同駅へのシーサスクロッシング設置が困難だったため、引き上げ線を延長した単線並列運転が行われましたが、1988年の篠崎駅開業時に解消されました。

のりば

当駅は、荒川を直角に横断する関係から、駅全体が半径600mの曲線上にあり、本八幡駅方面に向かって3‰の上り勾配があります。曲線上にホームがあるため、2番線側にはほぼ終日駅員が配置されています（1番線側は朝夕のラッシュ帯のみ）。駅の北側には交通局大島総合庁舎があり、大島車両検修場や乗務員基地などが設置されており、当駅で乗務員の交代が行われます。駅業務は東京都営交通協力会に委託されています。

駅エコ・プロジェクト

東大島駅では、太陽光発電、風力発電、雨水利用、屋上緑化、観葉植物の設置などを行う「駅エコ・プロジェクト」が進行しています。2007年夏からは1番線ホームにドライミスト噴射装置が試験的に設置され、毎年夏にドライミストが噴射されていました。小松川口の改札外には、このプロジェクトの展示スペースが設けられていました。2016年8月に霧吹き冷却の運用を停止し、駅ホーム上に冷暖房エアコン、ベンチ等を備えた待合室を設置することが発表され、2018年6月14日から、上下線ホームの両改札近くに計4か所の待合室が供用開始されました。

利用状況

2022年度の1日平均乗降人員は27,592人（乗車人員13,814人、降車人員13,778人）です。

駅周辺

駅周辺には、東京都道・千葉県道50号東京市川線（新大橋通り）、東京都道477号亀戸葛西橋線（番所橋通り）、旧中川、荒川、荒川ロックゲート、大島小松川公園、ダイエー東大島店、江東区立東大島図書館、地域医療機能推進機構東京城東病院、中川船番所資料館、東大島神社、亀戸浅間神社などがあります。

バス路線

東大島駅周辺には、大島口と小松川口にそれぞれバスロータリーがあり、駅前バス停と、番所橋通り上にある東大島駅入口バス停から、都営バスが運行しています。

東大島駅前（大島口）：門21、草24、錦28、陽20、両28
東大島駅入口：亀24、草24、FL01
東大島駅前（小松川口）：平28、錦27

隣の駅

都営新宿線では、急行は通過し、各駅停車のみ停車します。隣接駅は、大島駅(S15)と[船堀駅]です。

特記事項

東大島駅は、橋梁上にホームがある珍しい駅の一つです。

参考文献

『東京都交通局80年史』東京都交通局、1992年3月。
交友社『鉄道ファン』1979年2月号、1986年12月号
山海堂『土木施工』1979年3月号

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