坂口拙三

坂口 拙三の生涯

坂口 拙三（さかぐち せつぞう、1874年3月3日 - 1946年11月24日）は、日本の明治から昭和前期にかけての農業経営者、実業家、政治家であり、特に岐阜県において顕著な業績を残しました。彼は衆議院議員としても活躍し、岐阜県会議長を務めたことでも知られています。

幼少期と教育

坂口は岐阜県方県郡（後の稲葉郡木田村、現岐阜市）で、生まれ育ちました。父親は豪農として名を馳せていた坂口太八郎であり、坂口はその長男として生まれました。1888年、彼は岐阜高等小学校を卒業すると、1889年には上京し慶應義塾の正課を卒業しました。その後、東京法学院（後に英吉利法律学校、現中央大学）でさらなる学びを続けました。

農業とビジネスキャリア

学業を終えた坂口は、自らの帰郷後、家業の畜産業を引き継ぎました。彼は自身のビジネスを発展させるため、北海道や朝鮮で開墾事業を行い、その後、岐阜の揖斐川電力株式会社（今のイビデン）の取締役としても名を馳せました。また、岐阜製氷取締役や京城工業社長、日本鉄煉瓦取締役など、複数の企業でも重要な役割を果たしました。

さらに、岐阜市ではS電機商会を営み、中華民国においては山東省青島で雑貨店を運営するなど、幅広いビジネスに取り組みました。特に、濃飛畜産会を立ち上げ、全国的な視察を通じて畜産業の振興に尽力しました。

政治活動

政界への坂口の進出は1904年、岐阜県会議員に選出されたことから始まります。彼は1911年には県会議長に就任し、その後も政治活動を続けました。特に1914年には大野亀三郎の死去を受けて、衆議院議員補欠選挙に出馬し、初当選を果たしました。1915年には岐阜県郡部から立憲同志会所属で再選され、その後憲政会に所属して衆議院議員として連続2期在任しました。

坂口は1928年の第16回総選挙に岐阜県第1区から立憲民政党の候補として立候補しましたが、残念ながらこの選挙では落選しました。

まとめ

坂口拙三の業績は彼の故郷岐阜県に深く根ざしています。農業経営者として、多くの事業を展開し、地域の発展に寄与しました。また、政治家としても活躍し、県会議長や衆議院議員として地域と国を結ぶ架け橋となりました。彼の生涯は、日本の農業界や政治界の発展に寄与したことを示しており、今なお多くの人々に記憶されています。

もう一度検索