坂本村 (岐阜県恵那郡)

坂本村（さかもとむら）

概要

坂本村は、かつて岐阜県恵那郡に存在した村です。現在の岐阜県中津川市の西南部、木曽川の南岸に位置し、旧中山道が通っていました。村の名前は、この地にある坂本神社に由来します。

大字・小字

坂本村は、以下の2つの大字と、それぞれに属する小字で構成されていました。

大字: 千旦林（せんだんばやし）

上見（あげみ）
芦学（あしがく）
足沢（あしざわ）
五ツ峯（いつつみね）
一本木平（いつぽんぎだいら）
乾林（いぬいばやし）
岩屋堂（いわやど）
後屋（うしろや）
馬見岩上（うまみいわうえ）
馬見岩平（うまみいわだいら）
樫ノ木（かしのき）
鍛治屋平（かじやだいら）
上県（かみがた）
北原（きたはら）
源済（げんさい）
小石塚（こいしづか）
坂本（さかもと）
山堺（さんかい）
空見（そらみ）
竹ノ腰（たけのこし）
茶臼（ちやうす）
辻原（つじはら）
道泉（どうせん）
樋泉（といずみ）
中平（なかだいら）
中根（なかね）
中原（なかはら）
西垣外（にしがいど）
西林（にしばやし）
沼尻（ぬまじり）
日向平（ひなたびら）
広久手（ひろくて）
広沢（ひろさわ）
福田（ふくでん）
洞垣外（ほらがいど）
松本（まつもと）
丸岩（まるいわ）
三津屋（みつや）
横打（よこうち）
与ケ根（よつかね）
六地蔵（ろくじぞう）
(過去に存在した小字)中洗

大字: 茄子川（なすびがわ）

青木（あおき）
赤沼（あかぬま）
上畑（うわばた）
大沼（おおぬま）
桶田（おけだ）
金屋（かなや）
上諏訪（かみすわ）
絹屋（きぬや）
鯉ケ平（こいがひら）
庚申前（こうしんまえ）
坂本（さかもと）
下諏訪（しもすわ）
下畑（しもはた）
長連寺（ちようれんじ）
筑田（つくだ）
堤下（つつみした）
津戸井（つどい）
中垣外（なかがいと）
中島（なかしま）
通（なかどうり）
中畑（なかばた）
西通（にしどうり）
野畔（のぐろ）
野田（のだ）
東通（ひがしどうり）
広久手（ひろくて）
二ツ岩（ふたついわ）
鳳雲奄（ほううんあん）
坊太郎（ぼうたろう）
堀田（ほつた）
前田（まえだ）
明光保（みようこうぼ）
湯南（ゆなん）
(過去に存在した小字)諏訪の前、中町、東町、中切、下洗

歴史

坂本村の歴史は、平安時代にまで遡ります。この地域は当時、恵那郡遠山荘の一部であり、戦国時代末期までは地頭遠山氏の所領でした。

戦国時代

室町時代には、応仁の乱に乗じて信濃国の小笠原氏と木曽の木曾氏が恵那郡に侵入し、一時的に小笠原氏がこの地域を支配しました。しかし、後に遠山氏が勢力を回復し、再びこの地を治めました。
戦国時代末期には、遠山氏の家臣である吉村源斎が千旦林城主として活躍しました。吉村源斎は知略に優れ、武田信玄からの誘いを拒否したため、攻め滅ぼされたと伝えられています。

江戸時代

江戸時代に入ると、千旦林村は尾張藩領となり、茄子川村は尾張藩領と旗本茄子川馬場氏の領地に分かれていました。慶長9年（1604年）には、江戸幕府の命により、千旦林三ツ家の中山道に一里塚が設置されました。また、この地域には、江戸幕府の美濃代官であった岡田将監に関わる「ショウグン塚」や「将監乗馬の塚」といった史跡も残っています。

明治時代以降

1897年（明治30年）4月1日、茄子川村と千旦林村が合併し、坂本村が誕生しました。1907年（明治40年）には、村立の小学校が統合され、坂本尋常小学校が開校しました。1911年（明治44年）には中央本線が村内を縦断し、1917年（大正6年）には美乃坂本駅が設置され、交通の便が向上しました。1947年（昭和22年）には坂本中学校が開校しましたが、1954年（昭和29年）7月10日、坂本村は中津川市に編入され、その歴史を終えました。

経済

1905年当時、坂本村の住民の約9割が農業に従事しており、その半分が養蚕業を行っていました。1902年から1915年にかけては、旧千旦林村域北部に溜池が3つ建設され、県内各地から多くの入植者を集めました。

交通機関

国鉄中央本線
美乃坂本駅

教育

坂本村立坂本小学校（現・中津川市立坂本小学校）
坂本村立坂本中学校（現・中津川市立坂本中学校）

人口

1905年：3,309人
1927年：4,602人
1936年：5,222人

神社・仏閣

八幡神社
諏訪神社
大林寺
源長寺

観光など

恵那峡
保古の湖
源斎岩（源済岩）
千旦林城

関連項目

岐阜県の廃止市町村一覧

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