坪井九馬三

坪井九馬三について

坪井九馬三（つぼい くめぞう、1859年1月15日 - 1936年1月21日）は、日本の著名な歴史学者であり、東京帝国大学で教授として教鞭をとりました。彼の学問への情熱と多岐にわたる業績は、今でも歴史学界に影響を与え続けています。

生い立ちと教育

坪井は摂津国西成郡九条村、現在の大阪府大阪市西区に生まれました。幼少期、彼は僧侶の叔父の元で教育を受けるも、14歳で父を亡くし、その後は親戚に育てられました。彼の学問の道は大阪開成所から始まり、その後東京外国語学校に進みました。卒業後、東京開成学校に入学し、1881年に東京大学の文学部政治理財学科を卒業しました。さらに、1885年には理学部応用化学科を卒業し、文学士と理学士の二つの学位を取得しました。

教職と研究

坪井は1886年に東京大学の講師として教壇に立ち、文学部と理学部の教育を担当しました。その後、史学に専念するためにヨーロッパに留学し、そこで西洋史学や史学理論を学びました。彼の留学先はベルリン大学、プラハ大学、ウィーン大学、チューリッヒ大学の4つの大学であり、計4年間の学びを経て1891年に帰国しました。

帰国後、坪井は帝国大学文科大学の教授に昇進し、1900年には東京学士会院の会員に選出されました。この年から彼は「歴史地理」という講義を大学で開始し、多くの学生に影響を与えました。また、1899年に設立された日本歴史地理研究会の会員となり、機関誌『歴史地理』に論文を発表しました。この論文では、歴史地理の重要性を説いています。

経歴の後半

彼は1904年に文科大学長となり、1923年に定年退官しましたが、翌年から國學院大學で講師を務め続けました。坪井は1936年に老衰のため94歳で亡くなりました。

勲章と栄典

坪井はその業績に対して多くの栄誉を受けました。1891年から1939年にかけて、正七位から正三位を含む数段階の位階を授与され、さらに多くの勲章も与えられました。特に、1903年に勲四等瑞宝章を受章しました。

研究内容と業績

坪井は西洋史の研究だけでなく、日下寛と共に日本の史料の校訂も行いました。また、彼の家族から寄贈された資料は東京大学のアーカイブに保存されており、学問の継承に寄与しています。

家族と親族

坪井の遠縁には坪井信道がいます。彼の知識や教えは、彼の家族と社会に長きに渡って影響を与えてきました。

著作

坪井九馬三はその長い学問の生涯において、多くの著作を残しました。彼の研究は日本の歴史学の発展に大きな貢献をしたと言えます。

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