堀口一史座

堀口一史座について

堀口一史座（ほりぐち かずしざ、1975年2月28日生まれ）は、東京都出身の将棋棋士です。伊藤果門下に所属し、棋士番号は218です。将棋の道を歩み始めたのは10歳頃であり、母親の実家で将棋盤を見かけたことがきっかけでした。その後、彼の将棋に対する情熱と努力が実を結び、プロ棋士としてのキャリアを築いていきます。

棋歴

堀口は1995年、奨励会三段リーグで14勝4敗の成績を収め、プロ入りを果たしました。プロ入りの翌年、1998年度にはNHK杯戦で決勝に進出し、当時の四冠とも称された羽生善治との対戦に臨みます。序盤は順調に進んだものの、重要な局面で堀口は思考が止まり、戦局は羽生のペースへと移行し、結果として準優勝となりました。

1999年度の新人王戦でも準優勝（優勝者は藤井猛）を達成し、その後の2000年度には銀河戦で15連勝を果たし、準優勝に輝きます。また、2001年度には朝日オープン将棋選手権で優勝し、初代チャンピオンとなりました。堀口は、将棋界の新しいイベントを盛り上げる手腕を見せつけましたが、翌年には初防衛戦で敗北を喫します。

その後も彼の昇級は続き、2002年度にはC級1組から順調に昇級を果たします。2005年9月には、対青野照市との順位戦で5時間24分という時間をかけた長考が話題になりました。この持ち時間のうち約9割を使ったその局面で、最終的には勝利を収めました。

しかし、2013年から病気の治療のため、公式戦を長い間休場する事態となります。昇進と降級を繰り返しながらも、2022年には第81期順位戦で勝利を収め、八段に昇段しました。しかし、その後は順位戦での連敗が続き、最終的にはフリークラスに降格が決定しました。

棋風とスタイル

堀口は居飛車党であり、対振り飛車においては自陣を鍛え上げるスタイルが目立ちます。相居飛車においては、多様な戦形を駆使しますが、特に矢倉や相掛かり、横歩取り、角換わりなどを巧みに指しこなします。彼は長考派でありながら、速い指し手にも対応する能力を持っています。

人物

堀口の名前の由来は、古代ローマの指導者ガイウス・ユリウス・カエサルにあり、独自の哲学的視点を持つ人物でもあります。自己の内面と将棋との結びつきについて深く考える傾向があり、特に困難な局面においては自身の内面性が指し手に反映されると信じています。彼は、トルストイやドストエフスキーを愛読する文学愛好家でもあります。

堀口一史座は、将棋界における彼の独自の道を切り開く努力と、精神的な探求が交錯した棋士であり、多くのファンに尊敬されています。

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