堀江賢治

堀江賢治（ほりえ けんじ、1970年8月8日 - ）は、広島県府中市に生まれ育った元プロ野球選手（内野手）であり、プロ野球の独立リーグで監督を務めた経験も持つ人物である。プロ野球選手時代の一時期には、登録名を「堀江 晃治」（ほりえ こうじ）に変更していた。

広陵高校で野球に打ち込んだ後、1988年のプロ野球ドラフト会議において、横浜大洋ホエールズから4位指名を受け、プロの世界への扉を開いた。高校時代の2学年上には、後にプロ野球界で偉大な足跡を残す金本知憲氏がいた。堀江自身は大学への進学も視野に入れていたが、当時横浜大洋の監督を務めていた名将・古葉竹識氏の存在に魅力を感じ、入団を決意したという。

内野手としてプロ入りし、プロ3年目の1991年に初めて一軍での出場機会を得た。同年4月20日に行われた広島東洋カープとの開幕カード（横浜スタジアム）で、「2番・遊撃手」としてプロ入り初の先発出場を果たし、翌日の同カードで記念すべきプロ初安打を記録した。さらに、4月23日のヤクルトスワローズ戦でプロ初打点、7月13日には岩手県営野球場での阪神タイガース戦で、相手投手・麦倉洋一氏からプロ入り初となる本塁打を放つなど、印象的なスタートを切った。しかし、球団が1993年に横浜ベイスターズへと名称を変更した後、1992年以降はチーム内の競争が激化。石井琢朗氏や進藤達哉氏といった若手内野手の台頭もあり、堀江の一軍での出場機会は徐々に減少していった。横浜大洋・横浜時代に着用した背番号は、「50」（1989年 - 1991年）と「9」（1992年 - 1994年途中）である。

1994年シーズンの途中に、堀江はトレードによってオリックス・ブルーウェーブへと活躍の場を移すことになった。このトレードは、横浜から飯塚富司投手、伊藤敦規投手が、オリックスから堀江賢治、水尾嘉孝投手、渡部高史投手が移籍する3対2の交換トレードだった。オリックスでの1995年シーズンは、主に二軍でのプレーとなり、ファームでは首位打者を獲得するなど打撃面で結果を残したが、一軍ではほとんど出場機会に恵まれなかった。オリックス時代の背番号は「36」だった。

オリックスでの在籍期間はわずか1年で終了し、1995年のオフシーズンに再びトレードによって大阪近鉄バファローズへと移籍した。この時は、近鉄から大島公一選手、久保充広選手がオリックスへ、オリックスから堀江と高嶋徹捕手が近鉄へ移る2対2のトレードが成立している。近鉄に移籍して迎えた1996年シーズンは、前年よりは出場試合数が増加したものの、15試合の出場にとどまり、残念ながら一軍に定着することは叶わなかった。選手としては、堅実な内野守備と確実性の高い打撃に定評があり、「若手選手の台頭で出番が減ってもなお侮れない実力を持っている」と評価されることもあったが、一軍での出場機会は限られたままだった。近鉄時代には1996年から1998年にかけて、登録名を「堀江 晃治」に変更してプレー。背番号は「00」を使用した。1998年シーズンは一軍出場がなく、同年限りで現役選手としてのキャリアに終止符を打った。

プロ野球選手としての道を終えた後は、故郷である広島県府中市へ戻り、実家で経営していた居酒屋を継ぐという新たな人生をスタートさせた。

野球の世界から離れて数年後の2009年、四国・九州アイランドリーグに所属する徳島インディゴソックスの監督に就任し、再びユニフォームに袖を通した。監督としての背番号は「70」。就任初年度の2009年は、チームが前期、後期ともに最下位という厳しい成績に終わったが、2年目の2010年シーズンにはチームを立て直し、チームを5年ぶりとなる勝率5割超えでのリーグ3位へと引き上げた。しかし、この2010年シーズンをもって、徳島インディゴソックスの監督を退任した。

徳島での監督生活を終えた後は、再び故郷へ戻り、現役引退後に始めた実家の居酒屋経営に再び専念している。この居酒屋は「千徳」という店名で、JR西日本福塩線の府中駅近くに店を構えている。

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