堀田正順

堀田正順について

堀田正順（ほった まさなり）は、江戸時代中期に活躍した大名で、下総国佐倉藩の第2代藩主です。正俊系堀田家の6代目にあたり、官位は従四位下、侍従、大蔵大輔を授与されています。

生涯

1745年（延享2年）に、佐倉藩初代藩主である堀田正亮の六男（または五男）として生まれました。1761年（宝暦11年）に父・正亮が亡くなると、17歳で家督を相続し佐倉藩主となりました。その後、幕府の要職を歴任し、1787年（天明7年）には大坂城代、1792年（寛政4年）には京都所司代に就任しています。

藩主としての正順は、藩政にも力を注ぎました。1792年（寛政4年）には、佐倉宮小路に佐倉学問所、通称「温古堂」（後の成徳書院）を開設しました。この学問所は、現在の佐倉高等学校の前身とされています。藩士の教育に力を入れ、藩の文化向上に貢献しました。

また、正順は軍事にも関心を持ち、甲州流の兵制を参考に、御家流と称する独自の兵制を導入し、藩兵の訓練を行いました。これにより、藩の軍事力の強化を図りました。

1798年（寛政10年）に京都所司代を辞任し、1805年（文化2年）に61歳で生涯を閉じました。長男の正功が早世したため、家督は弟の正時が相続しました。

年譜

1745年（延享2年）：誕生
1761年（宝暦11年）：堀田家家督相続（3月26日）、従五位下・相模守に叙任
1774年（安永3年）：奏者番に就任
1783年（天明3年）：寺社奉行に就任（7月28日）
1787年（天明7年）：大坂城代に就任（4月19日）、従四位下に昇叙
1792年（寛政4年）：京都所司代に就任（8月27日）、侍従に任官
1797年（寛政9年）：大蔵大輔に任官
1798年（寛政10年）：京都所司代を辞任（12月8日）
1805年（文化2年）：死去

官位

1761年（宝暦11年）：従五位下・相模守
1787年（天明7年）：従四位下
1792年（寛政4年）：侍従
1797年（寛政9年）：大蔵大輔

系譜

父：堀田正亮
母：町田氏
正室：能（松平頼恭の娘）
子女
長男：堀田正功
女子：弥（佐竹義和正室）
三女：八十（有馬頼端正室）
養子
男子：堀田正時（堀田正亮の九男）

堀田正順は、藩主としてだけでなく、幕府の要職も務め、佐倉藩の発展に大きく貢献しました。学問所開設や兵制改革など、その功績は多岐にわたり、現在でも高く評価されています。

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