堂島リバービエンナーレ

堂島リバービエンナーレは、大阪市福島区にある堂島リバーフォーラムが主催する、現代アートの祭典です。このビエンナーレは隔年で開催され、国内外のアーティストによる多様な作品が展示されることで知られています。

2009年に第一回が開催され、その初回は「リフレクション：アートに見る世界の今」と題されました。森美術館館長の南條史生氏がアートディレクターを務め、シンガポールビエンナーレの出品作品の中から、政治的、社会的、文化的な問題提起を行う作品が選ばれ、展示されました。この初回展では、アジア最大級の国際美術展であるシンガポールビエンナーレの作品が紹介され、国際的な視点から現代社会の諸問題を考察する試みがなされました。

2011年の第二回展は、「ECOSOPHIA（エコソフィア）」というテーマで開催されました。青森県立美術館のチーフ・キュレーターである飯田高誉氏がアーティスティック・ディレクターを務め、東日本大震災後の地球のあり方を、アートと建築を通して考察するというテーマが設定されました。展示は、自然環境、社会環境、人間の心理という3つの視点から構成され、地圏、水圏、気圏という領域で未来に向けての地球のヴィジョンが示されました。特に、環境問題に対する意識の高まりを受け、アートを通じて持続可能な社会のあり方を考えるきっかけを提供しました。

堂島リバービエンナーレ2009

テーマ：リフレクション：アートに見る世界の今（Reflection : The World Through Art）
アートディレクター：南條史生（森美術館館長）
キュレーター：窪田研二
開催期間：平成21年8月8日～9月6日
企画協力：ナンジョウアンドアソシエイツ
参加アーティスト：
会田誠、アルフレド＆イサベル・アキリザン、アクタン・アブディカリコフ、ジェーン・アレキサンダー、イーラン・イー、トマス・オチョア、ホセイン・ゴルバ、シュー・ビン、スーハ・ショーマン、ツェ・スーメイ、レオニド・ティシコフ、ドリック・ピクチャー・ライブラリー、チャーリー・ニジンソン、福田龍郎、セルジオ・プレゴ、イサック・ベルビック、ツーニェン・ホー、松蔭浩之、ファハド・モシリ＆シリン・アリアバディ、フリオ・セサール・モラレス、アイザック・モントーヤ、クレア・ランガン、ディン・Q・リー、リー・キーボン、クリスティナ・ルーカス、ジョシュア・ヤン

堂島リバービエンナーレ2011

テーマ：ECOSOPHIA ～アートと建築～
会場：堂島リバーフォーラム
会期：平成23年7月23日(土)～8月21日(日)
主催：堂島リバーフォーラム
企画制作：堂島リバーフォーラム
アーティスティック・ディレクター：飯田高誉（青森県立美術館チーフ・キュレーター）
アソシエート・ディレクター：生駒芳子
空間構成：JTQ 谷川じゅんじ
参加アーティスト：
アニッシュ・カプーア、石井七歩、新津保建秀＋渋谷慶一郎、大庭大介、安部典子、齋藤雄介、磯崎新、藤村龍至、浅子佳英、杉本博司、チームラボ、池田剛介、杏橋幹彦、原口啓＋三木慶悟、柳原照弘、永山祐子、森万里子、青山悟、マーティン・クリード、隈研吾
音楽：坂本龍一

堂島リバービエンナーレは、単なるアート作品の展示にとどまらず、社会的な問題提起や未来への展望を示す場として、重要な役割を果たしています。特に、2011年の「ECOSOPHIA」展では、震災後の地球環境に対する意識を高め、アートと建築を通して持続可能な社会のあり方を問いかけました。これらの展示を通して、ビエンナーレは、アートが社会に貢献できる可能性を広く示す試みとして、その意義を深めています。隔年開催されるこの祭典は、アートファンだけでなく、社会問題に関心を持つ人々にとっても、見逃せないイベントとなっています。

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