堤章三

堤章三（つつみ しょうぞう）は、1922年3月31日に大阪府で生まれ、2009年1月24日に86歳でこの世を去った、日本の放送作家です。東京大学心理学科を卒業後、そのキャリアは放送業界で開花しました。

1948年、堤は梅田劇場で舞台監督としてのキャリアをスタートさせました。その後、1951年にはMBS（当時はNJB新日本放送）に入社し、放送の世界に足を踏み入れます。1958年には広告代理店である萬年社に移籍しますが、1961年には萬年社を退社し、フリーランスの放送作家としての道を歩み始めます。

堤の放送作家としての才能は、数々の人気クイズ番組の構成を通して広く知られることとなります。1963年からは『アップダウンクイズ』の構成を担当し、番組開始から22年という長きにわたり、その独創的な構成で番組を支え続けました。この番組は、彼が構成を担当していた『近鉄パールクイズ』で培われたノウハウが活かされたものでした。また、『がっちり買いまショウ』や『ヤングおー!おー!』といったバラエティ番組の構成も手掛けました。

1975年からは、もう一つの代表作である『パネルクイズ アタック25』の構成を担当しました。番組開始から18年間構成を務めた後、1993年からは監修という立場で番組に関わり続け、2008年末までその役割を全うしました。構成のバトンは、上方演芸放送作家の高見孔二に引き継がれました。堤が監修に移行した後も、番組は人気を博し続けました。

堤章三が携わった主な番組は以下の通りです。

近鉄パールクイズ（新日本放送〔現：MBSラジオ〕製作）：構成を担当。この番組での経験が『アップダウンクイズ』の構成に活かされました。
アップダウンクイズ（MBS製作）：1963年の放送開始から22年にわたり構成を担当。彼の代表作の一つ。
がっちり買いまショウ（MBS製作）：構成を担当。
ヤングおー!おー!（MBS製作）：構成を担当。
三枝の国盗りゲーム（ABC製作）：構成を担当。
パネルクイズ アタック25（ABC製作）：18年間構成を務め、その後は監修として番組を支えました。

堤章三は、その創造性と卓越した構成力で、日本のクイズ番組の歴史に大きな足跡を残しました。彼の創り上げた番組は、多くの人々に愛され、記憶に刻まれています。

関西素材・関西風味―テレビ50年 2.天国と地獄・長寿支えるドキドキ感 - 神戸新聞の連載記事（2003年5月22日）、オリジナルの2007年6月16日のアーカイブ

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