塩屋駅 (香川県)

塩屋駅：志度湾の絶景を望む高松琴平電気鉄道の駅

香川県高松市牟礼町大町に位置する塩屋駅は、高松琴平電気鉄道志度線沿線にある無人駅です。駅番号はS12。単式ホーム1面1線のシンプルな地上駅構造で、静かな佇まいが印象的です。

駅の構造と特徴

塩屋駅は、無人駅であるため、駅員は常駐していません。そのため、券売機や改札口などの設備はなく、乗車券は列車内で購入するか、事前に購入する必要があります。シンプルながらも清潔感のある待合室が設置されており、利用客はそこで列車の到着を待つことができます。

特筆すべき点として、かつては夏季の海水浴シーズンのみ、塩屋海水浴場前に臨時駅が設置されていました。この臨時駅は、海水浴客の利用を目的として開設され、賑わいをみせていたようです。現在は廃止されていますが、当時の賑やかさを偲ばせる面影が残っているかもしれません。

また、塩屋駅では、直前駅の出発案内が電光掲示板で表示されます。志度方面からの電車が房前駅を発車すると「次の電車は房前を発車しました」と、瓦町方面からの電車が八栗新道駅を発車すると「次の電車は八栗新道を発車しました」と表示され、駅名部分が光って知らせてくれます。このシステムは、利用客にとって大変便利な機能と言えるでしょう。

駅周辺の環境

塩屋駅周辺は、自然豊かな環境に恵まれています。特に、隣接する房前駅との間は、志度線が志度湾に沿って急カーブを描く景勝地となっており、多くの写真愛好家が訪れる撮影スポットとして知られています。青い海と緑の山々、そしてレトロな電車が織りなす風景は、まさに絶景と言えるでしょう。

駅周辺には、ジョージナカシマ記念館や高松市立牟礼南小学校などの施設があり、地域住民の生活を支える拠点となっています。また、国道11号や香川県道36号高松牟礼線も近くを通っており、交通の便も良好です。

塩屋駅の歴史

塩屋駅の歴史は古く、1911年（明治44年）11月18日に東讃電気軌道の駅として開業しました。その後、1916年（大正5年）には四国水力電気、1942年（昭和17年）には讃岐電鉄を経て、1943年（昭和18年）11月1日に高松琴平電気鉄道志度線の駅となりました。

1945年（昭和20年）1月26日には、志度線の八栗駅～琴電志度駅間が不要不急線として休止されましたが、1949年（昭和24年）10月9日に運行が再開され、塩屋駅も営業を再開しています。この歴史からも、塩屋駅が地域社会において重要な役割を果たしてきたことが分かります。

隣の駅

まとめ

塩屋駅は、歴史と自然、そして美しい景観が調和した魅力的な駅です。静かな佇まいの中に、地域の温かさや歴史を感じることができるでしょう。志度湾沿いの絶景を眺めながら、ゆったりとした時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。

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