多林駅

多林駅（たりんえき）の紹介

多林駅は、台湾の嘉義県阿里山郷に位置する阿里山森林鉄道の重要な駅です。標高1,534メートルに位置し、その周囲には美しい自然が広がっています。この駅は、原住民であるツォウ族の言葉に由来し、付近の密林を意味する「トロエン」と呼ばれていました。日本統治時代には「多囉嘕」と記され、後に音や意味が近い「多林」と改称されました。

駅の構造

多林駅は地上駅で、上下列車の交換が可能な二本の線路を有しています。駅の近くは緩いカーブを描いており、大凍山を一望できます。蒸気機関車が運行していた時代の名残として、給水管が現存している点も駅の魅力の一つです。

利用状況

駅は2017年7月より運行を開始した週1便のクルージング列車（嘉義駅 - 十字路駅）が停車する場となっています。観光客にとっては、地元の景色を楽しむ絶好の機会となるでしょう。多林駅は、多くのハイキングコースや自然散策にアクセスできるため、訪れる人々にとって非常に便利なポイントです。

駅周辺の観光

周辺には多林部落聯絡道があり、観光客が周辺の自然や文化を堪能するのに適した場所が広がっています。例えば、近くの山々の美しい景観や独自の生態系を探索することができ、特に自然を愛する方にはおすすめです。また、地元の文化を体験するイベントなども行われていることから、地域の魅力を感じることができるでしょう。

駅の歴史

多林駅の開業は1912年10月1日であり、「トロエン驛」として歴史をスタートしました。後に「多囉嘕」に改称され、1964年には現在の名称である「多林駅」となりました。1985年には無人招呼駅に降格されるも、地元の人々には大切にされ続けてきました。さらに、1999年には921大地震により一時的に不通となり、2009年の八八水害でも再度不通となりました。その後、2017年7月に十字路駅までの区間が復旧し、クルージング列車の運行が開始されたことで、再び活気を取り戻したのです。

隣接駅

多林駅は、阿里山森林鉄道の阿里山線に位置し、隣の奮起湖駅や十字路駅とのアクセスが可能です。これにより、旅行者は阿里山の美しい景色を横断することができます。

多林駅はその独特な風景と歴史が調和した場所であり、観光地としても大変魅力的です。訪れる人々にとって、自然や文化に触れる貴重な体験を提供しています。

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