多良間島

多良間島の概要

多良間島（たらまじま）は、宮古列島の一部として沖縄県に位置しており、宮古島と石垣島の中間に位置しています。この島は全体が多良間村の行政区に属し、豊かな自然環境と独自の文化が息づく場所です。島の形はほぼ楕円で、東西約6km、南北約4.3kmと小さな規模ですが、その美しい砂浜やサンゴ礁は訪れる人々を魅了します。

地理

多良間島は南西端に位置し、宮古島とは約67km、石垣島とは約35kmの距離にあります。北には水納島があり、全体特有の平坦な地形が特徴です。面積は約19.75km²で、これは沖縄県内でも11番目の大きさを誇ります。島には山や大きな河川はないものの、唯一の高い場所は八重山遠見台で、そこからの見晴らしは素晴らしいです。

自然環境

多良間島は隆起したサンゴ礁から成り立っており、豊な海洋生物が生息しています。周囲は美しい砂浜に囲まれ、海の透明度も高く、自然保護の状況も良好です。2011年には多良間県立自然公園として認定されており、つねに環境保全が進められています。

気候

この島は熱帯雨林気候に属し、温暖で湿潤な気候が特徴です。最寒月の平均気温は約18.4°Cであり、年間降水量は2036.1mmに達します。このような気候はサトウキビの栽培にとって重要で、農作物の品質を大いに向上させています。

産業

多良間島の主要な産業は農業であり、大部分が耕作地となっています。特にサトウキビの栽培が盛んで、黒糖の生産は沖縄県内でもトップを誇ります。島内では肉用牛の飼育も行われており、黒糖やヤギ料理は島の名産品として知られています。しかし、漁業はあまり発達しておらず、観光地としても発展途上です。

特産品としては「たらま黒豆」などの農作物や、地元の伝統的な菓子がある他、料理のバリエーションも豊かです。

交通

空港と港

多良間島には多良間空港があり、宮古空港との間で定期便が運航されています。所要時間は約20分で、1日に2便が運航されるため利便性があります。海上交通では普天間港と前泊港を中心にフェリーが発着しており、特に前泊港は夏季に宮古島との定期便が運行されます。

道路

島内には国道や主要地方道は整備されていませんが、沖縄県道205号線が村役場と前泊港を結んでいます。村営路線バスがあり、タクシーは運営されていませんが、レンタカーや自転車の貸し出しも行われており、観光には便利です。

名所・旧跡

多良間島にはいくつかの名所や歴史的な遺産があります。たとえば、「たらまゆがぷうランド」や、「国の史跡」に指定された先島諸島の火番盛などがあります。地域の祭りでは多良間の豊年祭やゆかりのある催しが行われています。

このように、多良間島は独自の自然環境と文化が魅力の小さな島であり、訪れる人々に静かな感動を与える場所となっています。

もう一度検索