夜想曲第2番 (ショパン)

夜想曲第2番 変ホ長調 作品9-2

フレデリック・ショパンが1831年に作曲し、翌1832年に出版されたピアノのための夜想曲です。この作品は、ベルリオーズの元婚約者であり、ピアノ製作会社プレイエルの社長カミーユ・プレイエルの妻、マリーに献呈されました。ショパンの21曲ある夜想曲の中でも最も有名で、広く愛されています。

概要

この曲は、ジョン・フィールドの夜想曲の影響を強く受けていますが、ショパン独自の甘美な旋律と装飾的な技巧が際立っています。しかし、旋律が装飾を伴って繰り返される構成のため、内容に深みがないと評されることもあります。ショパンは、演奏時に即興的な変奏を加えることがあり、弟子の楽譜にもその例が書き込まれています。

構成

変ホ長調、アンダンテ、8分の12拍子で、ロンド形式風の「A-A-B-A-B-A-コーダ」という構成で成り立っています。右手は装飾音を伴った旋律を奏で、左手は同じリズムの旋律を繰り返します。旋律は再現ごとに装飾的に変奏され、そこにはショパンが影響を受けたイタリア・オペラの装飾的歌唱法が見られます。

夜想曲第2番を使用した作品

楽曲

To Love Again - 1956年のアメリカ映画「愛情物語」の主題曲として、カーメン・キャバレロがこの曲をアレンジ、演奏しました。
恋想曲 - 黒瀬真奈美 with 12人のヴァイオリニストのシングルで、この曲を大幅にアレンジし、歌詞を付けて歌われています。
4.A.M Nocturne - アニメ「クラシカロイド」の挿入曲で、EHAMICが作詞・編曲し、ギャラ子（ボーカロイド）が歌っています。
Étoile Mascarade - Erii（山崎エリイ）のシングルのカップリングで、山崎の希望により、「ノクターン第2番」とドビュッシーの「アラベスク第1番」がサンプリングされています。

演劇

オルフェウスの窓 -イザーク編- - 宝塚歌劇で、作品のテーマが音楽に関連し、劇中でモチーフの曲として使用されています。

映像作品

グラスリップ - P.A.WORKS制作のアニメ作品で、第2話などでBGMとして使用されています。
ヘタリア Axis Powers - Webアニメの第1期第6話冒頭部分で使用されています。
少女終末旅行 - WHITE FOX制作のアニメ作品の第12話前半で使用されています。
スーパーカブ(アニメ) - 第10話の冒頭で使用されています。
うる星やつら - 高橋留美子原作のアニメで、他の楽器によるアレンジで、この曲と分かる旋律がBGMとして使用されているエピソードがあります。
スーパーヅガン - 片山まさゆき原作のアニメで、アレンジされたものが１話のラストで使用されています。

ゲーム

銀河英雄伝説 (ゲーム) - アレンジされたものがBGMとして使用されています。
夜想曲 - サウンドノベルで、作中でBGMとして使用されています。
トラスティベル 〜ショパンの夢〜 - 第5章の題名に「夜想曲」が使われ、作中でもスタニスラフ・ブーニンが演奏したこの曲が使用されています。
とんがりボウシと魔法の365にち - アレンジされたものがBGMとして使用されています。
アーメン・ノワール - アドベンチャーゲームで、作中でBGMとして使用されています。

その他

au - 三太郎シリーズのテレビCM「本命？」篇で、この曲をアレンジしたものがBGMとして使用されています。
マツコ&有吉の怒り新党 - ミニコーナー「今週の怒られたさん」でBGMとして使用されています。
台北捷運松山新店線 - 各駅の接近メロディとしてアレンジされたものが使用されています。
セイコーホールディングス - セイコーファンタジアのED曲としても使用されています。

関連

オルフェウスの窓

脚注

出典

外部リンク

3つの夜想曲 作品9の楽譜 - 国際楽譜ライブラリープロジェクト)

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