夢と冒険!アメリカ大横断

夢と冒険！アメリカ大横断

『夢と冒険！アメリカ大横断』は、1976年7月11日に日本テレビ系列で放送された特別番組で、正式名称は『米建国二百年記念・夢と冒険!アメリカ大横断 - 奇跡の七人大成功』です。この番組は、日本コカ・コーラの90周年記念とアメリカ建国200周年を祝うために企画され、日本の視聴者に新しいアメリカを紹介することを目的としていました。

概要

1976年は記念すべき年であり、その一環として日本コカ・コーラが日本テレビに特別番組の制作を依頼しました。これに応じて、制作会社のテレビマンユニオンは「新しいアメリカを知る」というテーマを基に、アメリカ大陸を約6400キロにわたって横断する内容を提案しました。

大型キャンピングカーと2台のワゴンを使用し、1か月間にわたる旅に出るチームが編成されました。選ばれたのは、様々な経歴を持つ7人の日本人。この大規模な企画は、テレビ史上でも注目されるものでした。

ナビゲーターを務めたのは伊丹十三で、彼が7人を伴いサンフランシスコを出発。約1か月の間、アメリカ各地を巡りながら様々な課題に挑戦しました。その最終日には、フィラデルフィアのインディペンデンスホールで行われたアメリカ建国200周年祭で、鐘を鳴らすという感動的なクライマックスを迎えました。

出演者

この番組には、多彩な出演者が集まりました。団長の古木俊雄は67歳の教育評論家、三雲孝江は22歳の大学生、松村鈴子は18歳でオリンピック選手、長門百合子は料理店の経営者、高橋淳は53歳のテストパイロット、佐藤允は42歳の俳優、佐布繁男は21歳の鳶職です。

それぞれが異なる才能と背景を持ち寄り、協力しながら課題をクリアしていく姿が視聴者の心を掴んでいきました。

トライアルの内容

旅の中で、彼らは具体的なメッセージに基づいて様々な挑戦を行いました。まず、樹齢1000年のセコイアの森で古木を伐採したり、砂漠の岩山でオンザロックを楽しむためにヘリコプターで訪れたりしました。また、オクラホマでは豆腐を作るなど、日本文化をアメリカに紹介する喜びを体感しました。

アトランタでは、現地の人々におてもやんを教えるシーンもあり、この文化交流が大きな拍手を浴びました。最後には、チャールストンで大西洋を泳ぐことで壮大な旅を締めくくりました。

放送と影響

放送は1976年7月11日の午後に行われ、日本テレビや各地の系列局でも放映されました。この番組の成功は、日本のテレビ制作界において重要な影響を与えました。特に、後の『アメリカ横断ウルトラクイズ』という番組の制作にも繋がり、テレビマンユニオンはその後も大型番組の制作に名乗りを上げていくことになります。

エピソード

収録中には様々なトラブルも発生しましたが、それらを乗り越えて撮影は続けられました。ナビゲーターの伊丹十三は、アメリカの人々の国への誇りやつながりの感覚を強く感じたと回想しています。また、彼が息子に宛てた葉書も展示され、彼の思いが感じられます。

この番組は当時の日本に新たなエンターテインメントの形を提示し、多くの人々に記憶されることとなりました。

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