夢のカリフォルニア (曲)

夢のカリフォルニア (California Dreamin')

ママス&パパスが1965年に発表したこの楽曲は、彼らの代表作として広く知られています。全米チャートで4位を記録し、世界中で愛される曲となりました。

誕生の背景

「夢のカリフォルニア」は、ジョン・フィリップスとミシェル・フィリップス夫妻によって1963年にニューヨークで生まれました。ジョンが夢の中でこの曲のアイデアを得て、ミシェルに協力を仰ぎました。当時、彼らはフォークグループ「ニュージャーニーメン」に所属しており、後にママス&パパスとしてデビューを果たします。また、ナンシー・シナトラもこの曲をカバーしています。

レコーディング秘話

ママス&パパスは、バリー・マクガイアの紹介でダンヒル・レコードのルー・アドラーと契約。マクガイアのアルバム『プレシャス・タイム』に収録されたバージョンでは、ママス&パパスがバックコーラスを務め、レッキング・クルーが演奏を担当しました。その後、ママス&パパスは同じ楽器とバックボーカルを使用し、新たなボーカルを吹き込んだバージョンを制作しました。

このバージョンでは、P・F・スローンによるギターのイントロや、バド・シャンクによるアルトフルートの伴奏が追加されました。特に、シャンクのソロは完全なアドリブによるファーストテイクであり、その才能が光っています。マクガイア版との違いとして、ボーカルの位置やハーモニカパートの有無が挙げられます。

世界的なヒットへ

1965年の発売当初は大きな注目を集めませんでしたが、ミシェル・フィリップスによれば、ボストンのラジオ局がこの曲を流したことがきっかけで世界的なヒットとなりました。1966年にはチャートインし、17週にわたってランクイン。Billboard Hot 100では3月に4位を記録しました。また、キャッシュボックスのランキングでも20週ランクインし、ビルボードとキャッシュボックスの両方で1966年の首位を獲得しました。イギリスでは、最初の発売で23位、1997年には9位を記録しています。2002年には、日本のテレビドラマ『夢のカリフォルニア』(TBS)で使用され、シングルが再発されました。

数々のカバーバージョン

「夢のカリフォルニア」は、様々なアーティストによってカバーされています。

ザ・シーカーズ (1966): アルバム『Come the Day』に収録
リチャード・アンソニー (1966): アルバム『Richard Anthony』にフランス語バージョン「La terre promise」を収録
ウェス・モンゴメリー (1966): アルバム『California Dreaming』に収録
ザ・ベンチャーズ (1966): アルバム『Go With The Ventures』に収録
ボビー・ウーマック (1968): アルバム『Fly Me to the Moon』に収録
ホセ・フェリシアーノ (1968): シングル「ハートに火をつけて」のB面
フォー・トップス (1969): アルバム『Soul Spin』に収録
アメリカ (1979): シングルとしてリリース
* ザ・ビーチ・ボーイズ (1986): アルバム『Made in U.S.A.』に収録

その他、Ed Maciel E Sua Orquestra、Renato E Seus Blue Caps、ジョニー・リバースなど、多くのアーティストがこの曲をカバーしています。バド・シャンク自身もアルバムに収録しています。

「夢のカリフォルニア」は、時代を超えて愛される不朽の名曲として、これからも多くの人々に感動を与え続けるでしょう。

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