大井ダム駅

大井ダム駅について

大井ダム駅は、かつて岐阜県恵那郡大井町奥戸（現在の恵那市大井町）に位置していた、北恵那鉄道大井線の駅（廃駅）です。この駅は、大井ダム建設という一大プロジェクトのために生まれた専用鉄道の終点という、特殊な経緯を持っています。

歴史

当駅の前身は、大井ダム建設のために大同電力（現・関西電力）が敷設した専用鉄道の終点でした。ダム建設資材の運搬を目的としていましたが、ダム完成後、この路線は北恵那鉄道に譲渡され、旅客運輸を開始することになりました。大井ダム駅は、その際に終着駅として開業しました。

年表

1922年（大正11年）3月：大同電力専用鉄道の終点として開通。
1928年（昭和3年）：北恵那鉄道に譲渡。
12月3日：新大井駅 - 当駅間の旅客営業開始に伴い、終点を奥戸駅として開業。
12月 - 1929年（昭和4年）10月1日：大井ダム駅に改称。
1932年（昭和7年）9月：新大井駅 - 当駅間の旅客営業休止に伴い休止。
1934年（昭和9年）9月15日：新大井駅 - 当駅間の旅客営業廃止に伴い廃止。再び大同電力へ移管され専用鉄道の終点となる。
1940年（昭和15年）：大同電力専用鉄道廃止。

駅構造

大井ダム駅は、木曽川右岸の大井ダム南側、ダム天端上約30mの高さにある平坦地に設けられていました。当時の駅の具体的な構造は記録に残っていませんが、大同電力専用鉄道時代には、付近に建設事務所、倉庫、機械工場、修理工場などが設置され、ダム建設の一大拠点となっていました。

駅周辺

駅周辺は豊かな森に囲まれており、自然豊かな環境です。西側には恵那峡の観光施設があり、恵那峡グランドホテル、シアター恵那、かんぽの宿恵那、恵那峡公園などが点在しています。また、岐阜県道401号恵那峡公園線や阿木川も近くを流れています。

駅跡

現在、大井ダム駅の跡地は、森の中に埋もれており、その姿を留めていません。かつて駅があった場所は、静かに自然に還り、往時の賑わいを偲ぶことはできません。

隣の駅

北恵那鉄道大井線における隣の駅は、以下の通りでした。

金竜温泉駅 - 大井ダム駅

脚注

この情報は、大井ダム駅に関する記録に基づいています。

関連項目

* 日本の鉄道駅一覧

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