新大井駅

新大井駅 (しんおおいえき) について

新大井駅は、かつて岐阜県恵那郡大井町島田（現在の恵那市大井町）に位置していた、北恵那鉄道大井線の駅です。現在は廃駅となっており、その姿を見ることはできません。

歴史

新大井駅の歴史は、大井ダム建設のために敷設された大同電力（現在の関西電力）の専用鉄道に遡ります。ダム建設資材の運搬を目的としていたこの鉄道は、大井ダム完成後、北恵那鉄道に譲渡され、旅客輸送を開始する際に始発駅および起点駅として新大井駅が開設されました。大同電力専用鉄道時代の起点駅は、国鉄中央本線・明知線の大井駅（現在の恵那駅）でした。

年表

1922年（大正11年）3月：大同電力専用鉄道として開通。
1928年（昭和3年）：北恵那鉄道に譲渡され、同社の所有となる。
1928年（昭和3年）12月3日：新大井駅 - 奥戸（後の大井ダム）間の旅客営業開始に伴い、大井線の始発駅および起点駅として開業。
1932年（昭和7年）9月：新大井駅 - 大井ダム間の旅客営業休止に伴い、駅も休止。
1934年（昭和9年）9月15日：新大井駅 - 大井ダム間の旅客営業廃止に伴い、駅も廃止。再び大同電力に移管され専用鉄道となる。
1940年（昭和15年）：大同電力専用鉄道が廃止。

駅構造

当時の駅構造についての詳細は不明です。中央本線と並行して築堤上に設置されていました。

駅周辺

新大井駅は阿木川の左岸に位置しており、対岸には大井駅（現在の恵那駅）がありました。駅周辺には、以下の施設がありました。

東海神栄電子工業電子回路センター
中山理研メタル事業部
中央自動車道

駅跡

1968年（昭和43年）8月3日に完成した中央本線（中央西線）の複線化工事に伴い、新大井駅の跡地は下り線の路盤に転用されました。そのため、現在では駅の痕跡はほとんど残っていません。

隣の駅

北恵那鉄道

大井線

新大井駅 - 金竜温泉駅

脚注

関連項目

日本の鉄道駅一覧

外部リンク

* 1948年5月21日米軍撮影の空中写真 - 地図・空中写真閲覧サービス（国土地理院）：写真中央からやや左に、中央本線に沿って当駅跡地と路線跡が見えます。

新大井駅は、短期間の旅客営業の後、その役目を終えましたが、かつてこの地に鉄道駅が存在したという歴史を今に伝えています。

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