大井剛史

大井剛史は、1974年生まれの日本の指揮者であり、その卓越した音楽性と情熱的な指揮スタイルで、国内外のオーケストラから高い評価を得ています。

栃木県宇都宮市出身の大井は、17歳で松尾葉子に師事し、指揮の道を歩み始めました。東京藝術大学音楽学部指揮科を卒業後、同大学院音楽研究科指揮専攻を修了。在学中は若杉弘、岩城宏之といった巨匠から薫陶を受け、その才能を磨きました。

さらに、スイスやイタリア各地の夏期講習会で、ジェームズ・レヴァイン、クルト・マズア、ジャンルイジ・ジェルメッティ、イサーク・カラブチェフスキーなど、世界的な指揮者たちから指導を受け、国際的な視野と高度な音楽解釈能力を身につけました。

教育者としても精力的に活動しており、聖徳大学音楽学部や、くらしき作陽大学で非常勤講師として後進の指導にあたりました。また、尚美ミュージックカレッジ専門学校では客員教授として、次世代の音楽家育成にも貢献しています。

大井の指揮者としてのキャリアは、数々の受賞歴によって彩られています。1996年には安宅賞を受賞、2008年にはイタリアで開催されたアントニオ・ペドロッティ国際指揮者コンクールで第2位に入賞し、その実力を国際的に示しました。

2000年から2001年にかけて仙台フィルハーモニー管弦楽団の副指揮者を務めた後、2009年から2016年までニューフィルハーモニーオーケストラ千葉の常任指揮者、2009年から2017年まで山形交響楽団の指揮者、後に正指揮者を歴任し、各オーケストラの音楽性と表現力を大きく向上させました。2014年からは東京佼成ウインドオーケストラの正指揮者として、吹奏楽の分野でも新たな境地を開拓しています。

また、オペラやバレエの分野でも、新国立劇場や東京二期会などの主要な歌劇場で、副指揮者や指揮者として数多くの公演を成功に導いています。

大井剛史は、株式会社ジャパン・アーツのマネージメントを受けており、今後の活躍がますます期待される指揮者の一人です。その情熱的で繊細な音楽性と、幅広いレパートリーによって、今後も多くの聴衆を魅了し続けることでしょう。

もう一度検索