大位山勝蔵

大位山 勝蔵の生涯とキャリア

生い立ちと相撲界への道

大位山勝蔵（おおいやま かつぞう）は1945年3月5日、兵庫県宍粟郡山崎町で生まれました。彼は中学校を卒業後、三保ヶ関親方のもとで相撲界に足を踏み入れ、1960年5月の場所で初土俵を踏みました。当初の四股名は「三保ノ松」であり、北の湖や増位山といった著名な力士たちの兄弟弟子として名を馳せました。

相撲時代の活躍

初土俵から順調に昇進し、序二段94枚目まで上がったものの、家庭の事情により1961年に一時廃業。しかし、師匠が廃業届けを出さなかったため、相撲界に籍を残すことが許されたのです。再入門後は「大位山」という四股名に改名し、以降はこの名前で活動を続けました。

大位山は1967年11月に十両昇進を果たし、1968年には新入幕を経験しますが、緊張のため力を発揮できず、幕内ではわずか1場所の在位にとどまりました。以降は十両に留まり続けましたが、1970年5月場所の結果が思わしくなく、25歳で相撲界を離れることになります。

プロレス転身の経緯

引退後は錦糸町での飲食業に従事しつつ、国際プロレスの道場に通いましたが、入寮を許されなかった経歴があります。しかし、先輩や同期の勧めで真剣に練習を始め、1971年には正式にプロレスラーとしてデビューしました。

最初はストロング小林の付き人として活躍し、その後本格的にリングに立ち始めました。デビュー戦では当初の同期と比べて遅れを取りましたが、後に地道な練習が実を結びます。

プロレスでの活動とヒールユニット「独立愚連隊」

デビュー後、大位山はヘビー級レスラーとして様々な試合に出場しましたが、特に注目されたのは1979年のヒール転向です。国際プロレスの内部でのトラブルを契機に、鶴見五郎との二人三脚で「独立愚連隊」を結成。日本人による初のヒールユニットとして注目を浴びました。このユニットは多くの試合を経験し、大位山はプロレス界での地位を確立しました。

引退とその後

1981年には国際プロレスの業態の変化に伴い、リングを去りますが、1995年には復帰し、現役時代の仲間たちとシングルマッチを行うなど久々にリングに立ちました。大位山はその後、飲食業や他業種で新たな人生を歩んで行きました。

エピソードと人柄

大位山の周囲には多くのエピソードがあります。リック・フレアーとの初対戦での反則負け、あるいは若かりしころの酔っ払い話など、彼の人柄を表す逸話も少なくありません。また、アニマル浜口との交流やタイガー・ジェット・シンからのカムバックの打診など、業界内での関係も多彩です。

結論

大位山勝蔵は、相撲界での挫折とプロレス界での再起を果たした特異な経歴を持つ人物です。彼の人生は、スポーツの世界における友情や苦労、成功の象徴とも言えるでしょう。

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