鶴見五郎

鶴見五郎: 日本の悪役レスラー

鶴見五郎（つるみ ごろう、1948年11月23日 - 2022年8月26日）は、日本のプロレス界で悪役として知られたレスラーであり、トレーニングジムの経営者でもありました。彼の本名は田中隆雄です。神奈川県横浜市出身の彼は、大学時代からレスリングに情熱を注ぎ、独自にトレーニングを重ねながらプロレスの道へと進みました。

幕開けと初期のキャリア

大学を卒業後、1971年に国際プロレスに入門し、即座にデビューを果たしました。この頃の彼は若手レスラーとして活躍し、1973年には八木宏と共に海外武者修行に出発。ヨーロッパでは主に西ドイツやイギリスで活動し、短期間ではありますが、名門の「蛇の穴」ビリー・ライレージムにてランカシャーレスリングを学びました。さらにメキシコへ転戦し、NWA世界ライトヘビー級王座をドクトル・ワグナーから奪取するも、試合後の計量でウエイトオーバーのためタイトルを剥奪されるという苦い経験もしました。

ヒール転向と独立愚連隊

1975年に帰国し、主に中堅として試合に出るようになりましたが、1979年には国際プロレス内でのトラブルから選手会を除名されることになります。これを機に稲妻二郎との抗争を展開し、「ヘア・ベンド・マッチ」などの名勝負をこなしました。その後はヒールに転向し、独立愚連隊を結成し日本プロレス界において新たな風を起こしました。しかし、経営難により団体が解散する運命に見舞われました。

海外での活躍と全日本プロレス

国際プロレスが解散した後は、フリーレスラーとして全日本プロレスに登場し、外国人レスラーとの抗争を経験しました。1983年にはPWFから6ヶ月の出場停止処分を受けながらも、多くの試合で観客を沸かせました。また、1984年には『国際血盟軍』を結成し活動を広げていきましたが、次第に団体内での競争が激化し、特に日本人選手が飽和状態となり、やがてその活動は困難を極めることとなります。

変身、引退後の生活

プロレスリングの形式を越えて、ユニオンプロレスやマッスルなどのリングでキャラクター『メカゴロー』や『ツルティモ・ドラゴン』に変身することもありました。2013年に引退試合を行い、長男をプロレスラーとしてデビューさせる意向を示すなど、家族との絆を大切にする姿勢を見せました。しかしその後、健康問題に悩まされることになり、入院治療を受ける日々を過ごしました。2022年8月26日に逝去する際、73歳という生涯を全うしました。

鶴見五郎の意外な素顔と影響

リング上での彼は悪役として強烈な印象を与えましたが、普段は料理や裁縫が得意で、学生時代にはショートケーキ作りのアルバイトも経験していました。リングネームは、彼が当時住んでいた横浜市鶴見と、映画『無頼 人斬り五郎』から取ったとされています。国際プロレス解散後も、彼は多くのファンから愛され続け、日本のプロレス界に多くのエピソードを残しました。彼のキャリアや人柄は今なお多くの人々に語り継がれています。

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鶴見五郎のようなプロレスラーの存在は、日本のエンターテインメント界において特別な意味を持ち続けており、彼のストーリーは新たなレスラーやファンにとってのインスピレーションとなることでしょう。

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