大友貞載

大友貞載（おおとも さだとし/さだのり）

大友貞載は、鎌倉時代末期から南北朝時代にかけての武将で、豊後国の大友氏一族です。立花氏の祖であり、立花貞載とも呼ばれています。彼は筑前国立花山城の築城者としても知られています。

生涯

元弘3年/正慶2年（1333年）、父である貞宗に従い、鎮西探題の北条英時を討伐しました。同年12月3日に父が急逝すると、弟の千代松丸（後の大友氏泰）が家督を継ぎ、貞載はその後見役を務めました。

建武2年（1335年）、足利尊氏が建武政権に対して反旗を翻すと、貞載は当初、新田義貞の尊氏追討軍に加わりました。しかし、箱根・竹ノ下の戦いにおいて、足利方に寝返り、新田義貞の敗走を招く一因となりました。

その後、京での戦いにおいて、尊氏の命を狙い偽りの投降をしてきた宮方の結城親光に襲撃され、命を落としました。『梅松論』によれば、親光は貞載に斬りつけて重傷を負わせましたが、貞載は反撃して親光の首を討ち取ったものの、自身もその傷がもとで間もなく死亡したとされています。

『太平記』では、親光が降参人であるにもかかわらず鎧を脱がないことを貞載に指摘され、尊氏暗殺の企てを見抜かれたと思い、せめて敵将の一人でも討ち取ろうと貞載を斬殺したとされています。その後、親光は群がってきた足利兵によって討たれました。

また、別の説では、親光は尊氏ではなく、箱根・竹ノ下の戦いで官軍から足利方に寝返ることで、官軍（宮方）の敗戦を決定づけた貞載自身を狙ったとされています。

貞載の死後、弟の立花宗匡が家督を継ぎました。

立花氏の祖として

大友貞載は、立花氏の祖として、その後の歴史に大きな影響を与えました。彼の築いたとされる立花山城は、その後の戦国時代においても重要な拠点となりました。

参考文献

『梅松論』
『太平記』

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