大塩温泉 (福島県)

福島県金山町の大塩温泉

大塩温泉は、福島県大沼郡金山町に位置する温泉地です。同じ名前の温泉が長野県上田市にもありますが、こちらは福島県の温泉について解説します。また、近隣には大塩裏磐梯温泉も存在します。

泉質

大塩温泉の泉質は、含二酸化炭素-ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩泉です。源泉温度は38.6℃で、湯船では青白く濁って見えます。特に炭酸水素イオンの含有量が1773mg、遊離二酸化炭素が950.2mgと、炭酸成分が非常に豊富であることが特徴です。日本国内でも有数の炭酸成分量を誇ります。

温泉街の様子

温泉地は只見川と国道252号の間に広がっており、鄙びた雰囲気が漂います。旅館や民宿は2軒のみで、共同浴場が1軒あります。また、春先には只見川沿いに野湯が現れます。この野湯はかつて共同浴場として利用されていましたが、ダム開発によって川岸が近くなったため、取り壊される予定でした。しかし、現在も自然のままの姿で残っています。ただし、常に整備されているわけではないため、入浴前には清掃が必要な場合もあります。ダム湖のそばの崖沿いに位置しているため、転落などの危険性があり、入浴の際は十分な注意が必要です。

温泉地の近くには、炭酸水を汲むことができる井戸があります。この炭酸水は、2019年に開催された第14回20か国・地域首脳会合（G20サミット）でミネラルウォーターとして提供され、注目を集めました。かつては輸出もされていたほどの品質です。現在、井戸の近くには炭酸水をボトリングする工場があります。

歴史

大塩温泉の開湯は、弘法大師によって発見されたという伝説が残っています。しかし、戦後の開発によって大きな影響を受けてきました。

1955年には、本名ダムの建設により、只見川沿いにあった温泉が水没し、現在の場所に移転しました。ダム建設によって元の温泉がダム湖に沈んだ温泉としては、他に日中温泉、鶴の湯温泉、入之波温泉、大牧温泉、猿ヶ京温泉などがあります。

1967年には、近隣で行われた鉱山開発の影響で湯温が低下し、現在の温度となっています。そのため、現在は入浴用に加温が行われています。

2015年8月20日には、共同浴場がリニューアルオープンし、新たな魅力を加えています。

アクセス

• - 鉄道：只見線会津大塩駅より徒歩約15分

周辺情報

温泉地の近くには、只見線の名所である第七只見川橋梁があります。鉄道ファンにも人気のスポットです。

外部リンク

• - 大塩温泉 - 金山町観光情報サイト
• - 大塩天然炭酸場

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