大岩扇山

大岩扇山

大岩扇山（おおがんせんざん）は、大分県玖珠郡玖珠町にそびえる標高691.1mの山です。その独特な景観から、1935年6月7日に国の天然記念物として指定されました。玖珠町を代表するメサの一つで、万年[[山]]や伐株[[山]]と並び、地域を象徴する存在となっています。

特徴

大岩扇山の最大の特徴は、南側の頂上付近に見られる柱状節理の絶壁です。規則正しく並んだ柱状の岩が織りなす景観は、まるで巨大な岩の扇を広げたかのようで、見る者を圧倒します。頂上は平坦で広々とした草原が広がっており、開放的な雰囲気を楽しむことができます。

名前の由来

大岩扇山という名前は、この柱状節理の形状が扇を広げたように見えることに由来しています。また、近隣にある小岩扇山（こがんせんざん）と対比して「大」の字が付けられました。この二つの山は、その柱状節理が櫛に似ていることから、それぞれ雄櫛山、雌櫛山とも呼ばれていたそうです。

伝承

玖珠には、大昔に玖珠盆地に生えていた巨大な楠の木にまつわる伝承が残っています。その楠が大きくなりすぎて日陰を作り、作物が育たなくなったため、村人が大男に頼んで切り倒してもらったという話です。切り倒された楠の切り株が現在の伐株[[山]]であり、一説には、この大男が楠を切り倒す際に万年[[山]]と大岩扇山を足場にしたとも言われています。この伝説は、この地域の自然と人々の生活が深く結びついていたことを物語っています。

歴史

大岩扇山の南側に隣接する小岩扇山との間には、かつて森藩の参勤交代に使われた石畳の道が残っています。この道は、当時の藩主や家臣たちが往来した歴史的な道であり、今もその一部を歩くことができます。この道は、この地域が歴史的に重要な場所であったことを示しています。

大岩扇山は、その美しい景観と歴史的な背景から、多くの人々を魅了し続けています。山頂からの眺めは素晴らしく、玖珠盆地の雄大な自然を一望できます。また、麓には温泉や観光施設も充実しており、ゆっくりと時間を過ごすことができるでしょう。

大岩扇山は、自然と歴史が織りなす魅力的なスポットとして、訪れる人々に感動と癒しを与え続けています。

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