大崎滋生

大崎滋生（おおさき しげみ、1948年1月3日 - ）は、日本の音楽社会史家です。1948年に神奈川県横浜市で生まれました。幼少期からヴァイオリンを嗜み、音楽への深い関心を抱いていました。

学歴と音楽への道

桐朋学園大学附属音楽高校では音楽学を専攻し、高校・大学を通じて、著名な指揮者である齋藤秀雄に5年間師事し、指揮法を学びました。桐朋学園大学卒業後、東京芸術大学大学院に進学し、1972年に修士課程を修了しました。彼の音楽への探求心は、ここでさらに深まりました。

研究活動と海外での経験

1978年から1979年にかけて、大崎氏はヨーロッパ7カ国で、音楽史における重要な人物であるJ.ハイドンの原典資料を調査研究しました。この経験は、彼の後の研究活動に大きな影響を与えました。1986年から1987年には、ヨハネス・グーテンベルク大学マインツ音楽学研究所の客員教授として、音楽社会史および演奏慣習の研究に従事しました。ドイツでの研究は、彼の音楽に対する理解をさらに深めました。

教育者としての活動

帰国後、大崎氏は桐朋学園大学で教鞭を執り、後進の育成に尽力しました。彼は桐朋学園大学図書館長や音楽学部音楽学科音楽学専攻主任を歴任し、大学の運営にも貢献しました。

社会的活動

大崎氏は、東京都交響楽団評議員も務めており、音楽界全体の発展にも貢献しています。

家族

父は経済学者であり、横浜国立大学名誉教授の大崎平八郎です。

主な著作

大崎氏は、音楽社会史に関する多くの著作を発表しており、その知識と研究成果を社会に広く共有しています。

共著

『オーケストラの社会史 ドイツのオーケストラと楽員たちの歩み』（C.H.マーリンク共著、音楽之友社、1990年）
『200CDベートーヴェン』（渡辺和彦共監修、学習研究社、2005年）

翻訳

スタンレー・サディー『ベートーヴェン』（全音楽譜出版社、1975年）
エレーヌ・パドモア『ヴァーグナー』（全音楽譜出版社、1981年）
フリードリヒ・ブルーメ『西洋音楽史 3 古典派の音楽』（角倉一朗共訳、白水Uブックス、1992年）
ジョン・ウォラック、ユアン・ウエスト編著『オックスフォードオペラ大事典』（西原稔と監訳、平凡社、1996年）
* ロジャー・パーカー編著『オックスフォードオペラ史』（監訳、平凡社、1999年）

これらの著作や翻訳は、音楽研究者や愛好家にとって重要な資料となっています。大崎氏は、その深い知識と研究成果を通じて、日本の音楽文化の発展に大きく貢献しています。

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