大川町 (川崎市)

大川町について

大川町（おおかわちょう）は、神奈川県川崎市川崎区に位置する町名であり、全域が工業専用地域となっています。住居表示に関する法律が適用されていますが、丁目の設定はなく、面積は約50万平方メートルです。

地理

大川町は川崎区の臨海部に位置し、四方を運河に囲まれた埋立地です。北には白石運河があり、そこを挟んで白石町と接しています。東側は田辺運河を挟んで扇町、南は京浜運河を挟み扇島、西には境運河を挟んで横浜市鶴見区安善町と向かい合っています。橋が架かっているのは主に白石町との間だけです。この町の中心を通るところに、JR鶴見線の大川支線があり、大川駅が設置されています。

町の北側、つまり大川駅の西側には三菱化工機や日清製粉の工場があり、町域の大部分は工場によって占められています。一方、町の中央部及び田辺運河沿いには、公園緑地が整備されており、住民にとってのリフレッシュ空間となっています。

交通

交通手段については、川崎駅の東口から日清製粉への川崎鶴見臨港バスが運行しています。平日は15分間隔、一日中は30分ごとに運行されており、土日祝日にはおおむね1時間に1本の頻度で運行されています。ただし、JR鶴見線の大川駅の運行本数は少なく、利用には不便を感じることもあるでしょう。

歴史

大川町は、明治末に浅野総一郎による埋立事業の一環として造成されました。1926年（大正15年）には、この埋立事業に寄与した大川平三郎の名前を取って「大川町」が名付けられました。同年には鶴見臨港鉄道（現在のJR鶴見線）の大川駅が開業し、日清製粉の工場も操業を開始しました。さらに、1927年に東京電力の火力発電所が始まり、1936年には三菱化工機が操業をスタートしました。発電所の建設を巡っては、業者間の対立から大規模な騒乱が発生したこともありました。

戦後の1940年代後半には鶴見第二火力発電所の建設が進みましたが、1954年（昭和29年）にはメタンガス爆発による事故が発生し、多くの死傷者が出る事件も起きました。1964年（昭和39年）には住居表示が実施され、町域の一部が扇島に編入されました。そして、1972年（昭和47年）4月1日に川崎市が政令指定都市に昇格したことから、正式に川崎市川崎区大川町となりました。

学区

大川町内の住民が通う市立小・中学校の学区は、2025年1月時点で設定されています。具体的な学区情報は市の公式情報を参照することをお勧めします。

事業所

2021年（令和3年）現在の経済センサス調査によれば、大川町内の事業所数と従業員数の情報が集まっています。これにより、地域経済の状況や事業所の変遷が把握できます。

その他の情報

大川町の郵便番号は210-0858で、川崎港郵便局が集配を担当しています。また、町内は川崎市の警察管轄区域にも含まれています。大川町のここまでの歴史と発展、地理的特徴は、地域の重要な産業集積地としての役割を果たしてきたことが伺えます。

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