大平善梧

大平 善梧について

大平善梧（おおひら ぜんご）は、1905年に福島県会津若松市に生まれ、1989年に亡くなった日本の著名な法学者で、専門は国際法です。彼は慶應義塾大学から法学博士の学位を取得し、一橋大学および青山学院大学の名誉教授であり、青山学院大学の学長を歴任しました。また、彼はキリスト教徒であり、従三位勲二等瑞宝章を受章しました。彼の妻は宮城県の会議長である南條秀夫の長女です。

学歴と初期の経歴

大平は1923年に会津中学校を卒業し、翌年小樽高等商業学校（現在の小樽商科大学）に入学しました。1926年に同校を卒業すると、東京商科大学（現一橋大学）に進学し、1929年に卒業しました。その後、彼は母校の東京商科大学に補手として着任し、高等試験司法科試験にも合格しました。1931年には同大学で助手に就任し、国際法の講座を担当しました。また、第二次世界大戦中は東亜研究所や外務省にて国際法に関する業務に従事しました。

戦後の活動

戦後は国際政治学にも関心を持ち、日本国際政治学会の設立に寄与し、名誉理事に就くまでになりました。また、安保闘争では安保法案の推進を支持し、活発に意見を発信しました。1960年には、慶應義塾大学にて『安全保障と国際法』という論文を基に法学博士号を取得しました。1969年には一橋大学から定年を迎えた後、青山学院大学の学長として活躍しました。在職中は、大学における学内闘争に対し機動隊を導入し、その鎮圧にあたりました。1989年に彼の死去に際しては、青山学院大学の礼拝堂で葬儀が行われ、細谷千博が委員長を務めました。

職歴

大平の職歴は以下の通りです：

• - 1931年：東京商科大学助手
• - 1935年：東京商科大学予科教授
• - 1936年：東京商科大学助教授兼予科教授
• - 1942年：東京商科大学教授
• - 1951年：一橋大学法学部 professor
• - 1959年：一橋大学法学部長（1961年まで）
• - 1969年：一橋大学名誉教授、青山学院大学法学部教授
• - 1970年：青山学院大学学長
• - 1974年：青山学院大学法学部教授を退任し、名誉教授に
• - 1982年まで亜細亜大学法学部教授
• - 1982年：亜細亜大学大学院法学研究科委員長（1982年まで）

学会と社会的活動

大平は多くの学会に関与し、高等試験臨時委員や国際法学会の理事・名誉理事、日本国際連合協会や日本国際問題研究所の常任理事などを務めました。正義や法治主義の発展に寄与するため、様々な審議会や研究会にも参加しました。

研究内容と著作

大平は国際法に関する多くの著作を残しており、特に『支那の航行権問題』や『日本の安全保障と国際法』などが知られています。共同編集や共著も行い、その影響は大きいです。彼は、学生や後進の育成にも力を注ぎ、彼の指導を受けた多くの学生が法学界で活躍していることでも知られています。彼の業績は、国際関係や法の発展において今なお評価されています。

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